スーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)が8月6日の米国市場終了後に最新の四半期決算を発表しました。2025年度の好調な売上高見通しを発表しましたが、利益率の悪化が原因で株価は下落しています。
最新決算ハイライト
2024年6月期の決算では、スーパーマイクロは以下のような業績を記録しました。
- 売上高:53億1000万ドル
- 1株当たり利益(EPS):6.25ドル
しかし、いずれもアナリストの予想を下回る結果となりました。ファクトセットが調査したアナリストのコンセンサス予想では、売上高は53億2000万ドル、EPSは8.12ドルでした。
利益率の低下
今回の決算で注目すべき点は、利益率の低下です。調整後売上総利益率は前年の17.1%から11.3%に減少しました。この利益率の低下が、投資家の失望を招き、決算発表後の時間外取引で株価が下落したと考えられます。
未来の売上見通し
スーパーマイクロコは、今後の売上見通しについては非常に楽観的な予測を発表しています。
- 9月期の売上高見通し:60億ドル〜70億ドル(コンセンサス予想は55.2億ドル)
- 2025年6月期の売上高見通し:260億ドル〜300億ドル(予想は234億ドル)
CEOのコメント
スーパーマイクロコンピュータのチャールズ・リャン最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。
「当社は、ラックスケールのDLC液冷を含む技術面でのリーダーシップと、新しいデータセンター・ビルディング・ブロック・ソリューションのビジネス価値により、最大のITインフラ企業になるための好位置につけている。」
株式分割と株価の動向
また、スーパーマイクロの取締役会は、10月初旬に普通株式1株につき10株の株式分割を承認しました。この決算発表を受け、同社の株価は当初急上昇しましたが、利益率の低下に対する失望感から反転下落し、時間外取引で14%下落しました。
エヌビディアとのパートナーシップ
スーパーマイクロは、エヌビディア(NVDA)と緊密なパートナーシップを結んでおり、サーバー製造において強力な協力関係を築いています。この提携は、今後の成長にとって重要な要素となります。
まとめ
スーパーマイクロは、利益率の低下が懸念される一方で、将来の売上見通しは非常に明るくなっています。エヌビディアとの強力なパートナーシップも考慮すると、同社は今後も注目すべき企業であると言えるでしょう。投資家は、利益率の改善に注目しながら、今後の業績動向を見守る必要があります。
*過去記事はこちら スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI