最近、投資家は難しい決断に迫られています。目を見張るような倍率で取引されているテクノロジー大手企業に投資するか、それとも、より安いエントリーポイントを待つべきか。今回のブログでは、ナスダック100種株価指数の最近の動向と、それに伴う投資家の心理を深掘りします。
ナスダック100種株価指数の動向
8月5日、ナスダック100種株価指数は3.4%の下落を記録し、3日連続で続落しました。この下落により、エヌビディア(NVDA)やアップル(AAPL)といったテクノロジー大手の株をディスカウント価格で購入した投資家もいましたが、それは少数派だったようです。大半の投資家は、暴落が終わったと確信できず、慎重な姿勢を保っていたと報じられています。
「プレッシャーが少し和らいだ兆候を見たい」と、アペックス・トレーダー・ファンディングのチーフ・ストラテジー・オフィサー、ダン・クック氏は述べています。
景気後退への懸念とAI投資
米国の景気後退への懸念と人工知能への多額の支出が投資家の間で不安を呼んでいます。ほとんどの投資家は長期的には楽観視しているものの、暴落に正面から飛び込む投資家は少数です。
決算発表と今後の見通し
いわゆるマグニフィセント・セブンと呼ばれるハイテク企業の多くは既に決算を発表しており、エヌビディアの次の決算発表は8月28日まで待つ必要があります。これまでのところ、アルファベット(GOOGL)、アマゾン(AMZN)、テスラ(TSLA)などの企業は成長見通しや支出計画に対する懸念から株価が下落しました。しかし、メタ・プラットフォームズ(META)とアップルは決算を受けて株価が上昇し、全体的にはポジティブな傾向を示しています。
バリュエーションと今後の展望
今回の暴落でバリュエーションは低下しましたが、バーゲンレベルには程遠い状況です。ナスダック100の株価は今後12ヶ月間に予想される利益の24倍で取引されています。これは1ヶ月前の28倍から下がってはいるものの、10年平均の22倍を上回っています。エヌビディアは31倍、アップルとマイクロソフト(MSFT)は29倍前後で取引されています。
ガベリ・ファンズのポートフォリオ・マネージャー、ジョン・ベルトン氏は、「バリュエーションは悲鳴を上げるほど安くはないが、多くの大手ハイテク企業は強力な成長、利益率の拡大、平均以上の収益成長を見せている」と述べています。
投資家へのアドバイス
今回の決算シーズンでは、大手ハイテク企業の業績は好調を維持していますが、投資家はAIコンピューティング・インフラへの多額の支出に対して懐疑的な見方を強めています。市場が不安定である一方で、いくつかの明るい話題もあります。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)はエヌビディアの後退から恩恵を受ける可能性があり、株価が上昇しました。
マホーニー・アセット・マネジメントのCEO、ケン・マホーニー氏は「市場はまだ非常に不安定かもしれないが、このパーフェクト・ストームを構成している要因が減少すれば、投資家は再び勝負の土俵に戻るかもしれない」と語っています。