半導体大手であるインテル(INTC)が8月1日、予想を下回る業績を発表したあと、四半期配当の停止を発表しました。「インテルショック」と呼ばれる衝撃が8月2日の米国市場を襲いましたが、こうした状況を受け、経済誌バロンズが今後も配当を増やし続ける可能性が高いと考えられる企業を選定した記事を掲載していますので、紹介させていただきます。
配当株の重要性
配当金を支払う企業は、一般的に安定した収益を期待できるため、投資家にとって魅力的です。定期的な配当収入は、長期的なリターンを高めるための再投資にも利用できます。しかし、配当は絶対的な保証ではありません。企業は経済状況に応じて配当を減額または停止する権利を持っています。
インテルの例:配当停止の衝撃
インテルは、予想を下回る決算報告を受けて四半期配当を停止しました。これにより、利回りが1.7%だった配当金が停止され、投資家にとって大きな衝撃となりました。このような例からも分かるように、配当金が支払われることが常に保証されているわけではありません。
安定した配当を提供する企業の選定基準
バロンズの記事によると、配当金を増やし続ける企業を見つけるためには、以下のポイントが重要です:
- キャッシュフローの強さ
- 強力なバランスシート
- 利益成長の歴史
- 低負債
アセットマークのチーフ・インベストメント・オフィサー、クリスチャン・チャン氏も「キャッシュフローと強力なバランスシートを重視する企業が好きです」と述べています。
バロンズが選んだ高配当株10銘柄
バロンズは、S&P500の大型株の中から現在少なくとも3%の配当利回りを提供する企業をスクリーニングしました。選ばれたのは29銘柄。そのうちの11銘柄をバロンズは紹介しています(会社名の後の数字は8月2日終値の株価に対する配当利回り)。*順不同
- エクソンモービル (XOM):3.25%
- シェブロン (CVX):4.27%
- メットライフ (MET):3.09%
- プリンシパル・ファイナンシャル (PFG):3.82%
- プルデンシャル・ファイナンシャル (PRU):4.25%
- パブリック・ストレージ (PSA):3.85%
- エクストラ・スペース・ストレージ (EXR):3.93%
- タイソン・フーズ (TSN):3.2%
- ホーメル・フーズ (HRL):3.44%
- ファイザー (PFE):5.52%
- メドトロニック(MDT):3.44%
これらの企業は、堅実なファンダメンタルズと一流のバランスシートを持ち、今後も配当を増やし続ける可能性が高いと評価されています。
セクター別の配当株分析
エネルギーセクターでは、エクソンモービルとシェブロンが高い配当利回りを提供しています。また、金融、不動産、消費者関連株も安定した成長を示しています。BOKファイナンシャルのブライアン・ヘンダーソン氏は、「配当金を支払う銘柄は、より循環的でオールド・エコノミー・タイプの銘柄になる傾向がある」と述べています。
まとめ
配当株は、安定した収入源としての魅力がありますが、必ずしもリスクがないわけではありません。インテルのように、経済状況に応じて配当を停止する企業もあります。投資家は、配当を増やし続ける企業を見極めるために、キャッシュフローと強力なバランスシートを持つ企業を重視することが重要です。
*過去記事はこちら 配当株