バークシャー・ハサウェイ、アップル株を50%削減:その背景と今後の展望

バークシャー・ハサウェイ(BRK.A)の最新の10-Q報告書によると、ウォーレン・バフェットCEO率いる同社は、第2四半期においてアップル(AAPL)の株式を大幅に削減しました。第1四半期の7億8900万株から約4億株へと、実に50%近くの削減です。

バークシャーは現在、アップル株の約2.6%を保有しており、8月2日の終値219.86ドルに基づくと、その株式価値は約880億ドルに相当します。この大規模な株式削減は、バークシャー・ウォッチャーの間で予想されていたものの、実際の削減規模は予想を超えるものでした。

バフェットの戦略とその背景

ウォーレン・バフェットCEOは、一度株式を売却し始めると大規模な売却を続ける傾向があり、今回のアップル株の削減もその一環と考えられます。同氏は、アップル株が現在の水準で十分に高値であり、バークシャーの株式ポートフォリオの40%以上を占める状況が過度であると判断した可能性があります。バークシャーは、原価ベースで1株約34ドルであるアップル株から大きな利益を得ており、2016年から2018年にかけて大規模に買い増してきました。

過去の投資実績と今回の売却

バークシャーは2023年末時点で9億500万株のアップル株を保有していましたが、第2四半期のアップル株価上昇を利用して、これらの株式を大幅に手放したと見られます。バフェット氏は2021年の年次書簡で、アップルを保険事業、鉄道事業、公益事業と並ぶ「巨人」の一つと称していました。

多くの投資家は、アップルがアメリカン・エキスプレス(AXP)やコカ・コーラ(KO)のようにバークシャーの「永久保有株」になると考えていましたが、今回の売却によりその見方は誤りであることが明らかになりました。バークシャーは第2四半期に470億ドルの税引き後実現益を得ましたが、その大部分はアップル株の売却によるものです。

今後の展望

現在、投資家の関心は、バークシャーが今後の四半期でもアップル株を売却し続けるのか、そして完全に手放す可能性があるのかに向けられています。アップルは2025年9月期の予想利益の約30倍で取引されており、バフェット氏のバリュー投資の視点からすると、この評価は高すぎると考えられるかもしれません。バークシャーが株を買っていた当初は、利益の15倍かそれ以下で取引されていました。

バークシャー・ハサウェイとウォーレン・バフェット氏の今後の動向に注目が集まる中、投資家は慎重に状況を見守る必要があります。

*過去記事はこちら アップル AAPL

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