米国株式市場が急落!ナスダック調整局面入りの背景とは

7月の雇用統計が発表され、米国の労働市場にさらなる冷え込みが見られました。これにより、FRBの「長期金利上昇」スタンスが景気後退を招くリスクが高まり、中央銀行が金利引き下げを開始するには時期を逸したのではないかとの懸念が広がっています。

雇用統計発表後の市場動向

7月の雇用統計発表後、米国株式市場は急落しました。具体的には、8月2日、ナスダック総合株価指数(^IXIC)は2.6%下落し、7月10日の直近高値から10%以上下落したことで調整局面に突入しました。

主要指数の動き

  • ダウ工業株30種平均(^DJI):1.5%下落。
  • S&P500種株価指数(^GSPC):1.8%下落。
  • ラッセル2000(RUT):3.5%下落。

この結果、主要3指数はすべて週間マイナスを記録しました。S&Pとダウは2%下落し、ナスダックは3%下落しました。

雇用統計の詳細

労働統計局が発表した7月の非農業部門雇用者数報告によると、米経済は雇用者数が予想を下回り、失業率は予想外に4.3%に上昇しました。これにより、労働市場の減速が一段と鮮明になり、景気後退懸念と利下げ期待が高まっています。

金利と国債の動向

トレーダーは現在、今年3回(9月、11月、12月)の利下げを織り込んでおり、9月には50ベーシスポイントの利下げに賭けています。10年物国債(^TNX)の利回りは、労働市場の最新情報を受けて4%台を割り込み、3.79%前後で取引されました。

個別銘柄の動向

インテル(INTC)

インテルは、厳しい決算報告を受けて株価が26%下落しました。売上高見通しの下振れと利益未達が要因となり、人員削減と配当の停止を発表しました。

アマゾン(AMZN)

アマゾンの株価は、ウォール街の予想を下回る売上高ガイダンスを受けて9%近く下落しました。

アップル(AAPL)

アップルは、iPhone販売台数の減少を報告しながらも業績を上回ったため、株価は1%弱上昇しました。

今後の見通し

投資家は、一連の不安定なセッション、期待外れの7月雇用統計、FRBの9月利下げ幅をめぐる議論を受けて、8月最初の週を迎えます。来週は、ディズニー(DIS)、ウーバー(UBER)、イーライ・リリー(LLY)、ノボ・ノルディスク(NVO)など主要企業の決算発表が予定されており、経済指標と大統領選挙や景気後退の可能性に関する議論が再燃する中で注目が集まっています。

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