アップルQ3決算:予想超えの結果も、中国市場の売上減少が影を落とす

アップル(AAPL)が8月1日に発表した第3四半期(2024年4月1日~6月29日)決算は、全体的には好調でしたが、中国市場での売上減少が注目を集めました。

中国市場での売上減少が懸念材料に

第3四半期における中国市場での売上高は、前年同期比6.5%減の147億ドルとなり、アナリスト予想の153億ドルを下回りました。アップルはこの減少の主な原因をドル高による影響としていますが、同時に、中国市場での競争激化や経済成長の鈍化も影響しているとされています。

アップルのルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)は、「非常に競争の激しいスマートフォン市場であることは認識しているが、より広範な経済状況の中で、我々は非常にうまくいっていると感じている」と述べています。

新型iPadの成功

一方で、新型iPadの売上は好調で、iPad事業の売上高は24%増の71億6,000万ドルと予想の66億ドルを大きく上回りました。新しいiPad ProやiPad Airの導入が功を奏し、特に初めてiPadを購入する顧客が増加したことが要因とされています。

マエストリCFOは、「iPadを購入した顧客の約半数は、この製品を初めて購入した人でした」と述べ、今後もエントリーレベルのiPadやiPad miniのアップグレードが期待されています。

総売上高と利益の状況

第3四半期の総売上高は5%増の858億ドルで、アナリスト予想の845億ドルを上回りました。また、1株当たりの利益は1.40ドルとなり、予想の1.35ドルを超えました。これにより、アップルは予想を上回る業績を達成したことになります。

サービス事業の成長

サービス事業(App Store、Apple Music、TV+など)は、売上高が14%増の242億ドルとなり、ウォール街の予想を上回る結果となりました。ただし、App Storeに対する規制当局からの圧力が続いており、今後の成長には注視が必要です。

今後の見通し

アップルは、9月期の売上高が前年同期比で約5%増加すると見込んでおり、ウォール街は4%の伸びを予想しています。経営陣は、サービス事業が今後も成長のハイライトとなり、2桁の伸びを見込んでいると述べています。

また、新しいAI機能「Apple Intelligence」の導入により、最新デバイスの需要喚起が期待されています。特にiPhone 16ラインの発売により、需要の波が押し寄せると見られています。

まとめ

アップルの第3四半期決算は、総売上高や利益の面で予想を上回る結果となりましたが、中国市場での売上減少が懸念材料として浮上しました。新型iPadの成功やサービス事業の成長が全体の業績を支えていますが、今後の競争激化や経済状況に注意が必要です。

*過去記事はこちら アップル AAPL

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