ピンタレスト(PINS)は7月30日の市場終了後に発表された最新の決算報告で、マーケティング担当者の満足度が向上し、広告主予算のシェア拡大が進んでいると報告しました。しかし、同社の売上見通しは市場予想を下回り、株価は発表後の時間外取引で10%近く急落しました。
第2四半期の業績詳細
ピンタレストは第2四半期に890万ドル(1株1セント)の純利益を計上し、黒字転換を果たしました。前年同期には3490万ドルの純損失(1株当たり5セント)を記録していました。
調整後の1株当たり利益は29セントで、前年の21セントから増加し、ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想28セントを上回りました。
売上高は8億5400万ドルで、前年比21%増となり、コンセンサス予想の8億4900万ドルを上回りました。
収益化の努力と広告主の満足度
ピンタレストの収益化の努力は実を結び、広告主はブランド認知からコンバージョンに至るまで、主要な目標におけるパフォーマンスの向上を確認しています。これにより、広告主は同プラットフォームでの広告出稿に積極的になっています。
第3四半期の見通しとユーザー動向
ピンタレストは第3四半期の売上高を8億8500万ドル〜9億ドルと予想していますが、これはアナリスト予想の9億900万ドルを下回る見通しです。
ユーザー数の観点からは、ピンタレストの6月期の世界月間アクティブユーザー数(MAU)は5億2200万人で、アナリスト予想の5億3000万人には届かなかったものの、前年同期比で12%増加しました。地域別では、米国とカナダで3%増、欧州で9%増、その他の地域で17%増という成長を見せました。
また、ユーザー一人当たりの平均売上(ARPU)は全世界で8%増の1.64ドルとなり、特に米国とカナダで急成長しました。米国とカナダでは、ユーザー一人当たりの平均収入が16%増の6.85ドルに達しました。
まとめ
ピンタレストは広告主の満足度向上と収益化の成功を収めていますが、第3四半期の売上見通しが予想を下回ったことで、株価が急落しました。ユーザー数の増加とARPUの成長は続いているものの、今後の売上見通しについては慎重な姿勢が求められます。
*過去記事はこちら ピンタレスト PINS