アームの未来に影?アンドロイド需要とAI期待の見直し

半導体設計企業であるアーム・ホールディングス(ARM)について、HSBCのアナリスト、フランク・リー氏が今後のリスクが高まる可能性があると指摘しています。7月29日に同氏はアームの格付けを「ホールド」から「リデュース」に引き下げつつ、目標株価を100ドルから105ドルに若干引き上げました。

アーム株価の短期的リスク要因

リー氏は、アンドロイド・スマートフォンの需要が減速する可能性と、AI関連のシナリオが従来の予想ほど強気でないことを理由に、短期的な業績の下振れリスクを指摘しています。これにより、29日午後の米国市場の取引でアーム株は5.6%下落し、140.64ドルとなりました。

アームのビジネスモデルと競争環境

アームは半導体企業やハードウェアメーカーに対してチップ設計をライセンスすることで利益を上げています。特にスマートフォン向けプロセッサー設計市場をほぼ独占しており、最近ではハイエンド・サーバー・プロセッサー市場にも進出しています。

しかし、リー氏はアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)との競争が激化しているため、アームベースのAI PCに対する期待が低下する可能性があると見ています。また、インテル(INTC)が今後発表予定のAIプロセッサーも注目されています。

中国市場とスマートフォン販売の予測

さらに、リー氏は9月期に中国でのスマートフォン販売が低迷する可能性があると予測しています。これはアームにとっても重要な市場であり、今後の業績に影響を与える可能性があります。

まとめ

今年、iシェアーズ・セミコンダクターETFが29%上昇する中、アーム株は86%上昇しています。しかし、HSBCのアナリストは今後のリスクに対して警戒を呼びかけています。投資家にとって、アーム株の動向には引き続き注目が必要です。

*過去記事「エッジAIが導く未来:アームとマイクロンが拓く新時代の株式投資

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