予想を上回る決算も株価下落！アルファベットに投資のチャンス到来？│米国株投資で幸せ作り

予想を上回る決算報告にもかかわらず、アルファベット（GOOGL）の株価が大幅に下落しました。これは投資家にとって買いのチャンスを提供しているのかもしれません。

好成績にもかかわず株価は急落

GoogleとYouTubeの親会社であるアルファベットは、1株あたり1.89ドルの利益を計上し、売上は847億ドルに達しました。この数字は、アナリストの予想である1株あたり1.85ドルおよび842億ドルの売上を上回りました。しかし、この好成績にもかかわらず、7月24日の市場で株価は5％下落し、これは2月末以来の最大の下落となりました。さらに、OpenAIがSearchGPTのプロトタイプテストを発表した後、25日に株価はさらに3.1%下がり、現在7月10日のピークから12％以上下落しています。

高い期待と増大する支出

株価下落の一因は、今年に入ってからの30％の上昇を受けてアルファベットに対する期待が高まっていたことです。さらに、投資家はアルファベットの人工知能（AI）への増大する支出に懸念を抱いています。第2四半期の設備投資は91％増加しており、このペースでの増加が今後も続く見込みです。

AI投資への肯定的な見解

しかし、この下落は過剰な反応のように思えます。エバコア ISIのアナリスト、マーク・マハニー氏は、アルファベットのAI投資がすでに有望な成果を上げていることを指摘しています。GoogleのAIによる記事の要約は特に18歳から24歳のユーザーを引き付けており、GoogleのAI製品であるGeminiは150万人以上の開発者に利用されています。さらに、広告主はSmartBiddingツールの大幅な改善を実感しています。マハニー氏は、アルファベットの目標株価を225ドルに設定しており、これは24日の終値172.63ドルから30％の上昇を見込んでいます。

AIと営業利益率

アルファベットのAI投資は、その営業利益率にも好影響を与えており、前年第2四半期の29％から約32％に上昇しました。これは、AIが投資に対して十分なリターンを提供していることを示唆しています。ただし、アルファベットは第3四半期の営業利益率に対する潜在的な圧力について投資家に注意を促しました。その理由の一部は、「Made by Google」イベントの開催時期が第4四半期から第3四半期に変更されたことによるものです。このイベントではPixel 9の発表が期待されています。

他の事業セグメントのパフォーマンス

アルファベットの他の事業セグメントも順調に推移しています。コアである広告事業はAIによって二桁成長を遂げ、クラウド売上は依然としてアルファベット全体の事業の中では少数派ですが、前年の第2四半期の成長をわずかに上回る29％の成長を見せました。唯一の失望はYouTubeで、成長率はウォール街の期待を約3ポイント下回りました。経営陣はこれを好調だった前年同期との比較の結果とし、伝統的なテレビからコネクテッドテレビへのシフトが進んでいると説明しました。YouTube TVは競争力のある選択肢であり続けています。

織り込み済みのSearchGPTの登場

25日のSearchGPTの発表に触発された下落に関しては、アルファベットの中核事業である検索事業とのAI競争に関する懸念は以前から指摘されており、多くの投資家はOpenAIの野望をすでに認識していました。それにもかかわらず、アルファベットの業績は、同社の検索エンジンが十分な競争力を保ち、力強く成長し続けていることを示しています。

魅力的な評価

アルファベットの成長見通しを考えると、いまの株価は非常に魅力的です。現在、12ヶ月先の予想利益に対して21.5倍の株価収益率で取引されています。これは、S&P 500の21.3倍よりもわずかに高いだけですが、アルファベットは一般的な企業より早く利益を伸ばしており、そのビジネスは非常に質が高いと見なされています。

「グーグルの株価は、分かっていたはずのことで下がっている。決算は好調だった。私は間違いなく、グーグルのディップを買うだろう」と、同社株を保有するアプタス・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオ・マネージャー、デイブ・ワグナー氏は述べ、押し目買いに意欲的です。