決算シーズンの驚き:2024年第2四半期で株価が大幅下落した5銘柄

7月中旬あたりから本格化した2024年第2四半期の決算シーズン。いくつかの銘柄の株価の大幅な下落が話題となりました、その理由はさまざまです。経済誌バロンズがその中でも注目した5つの主要銘柄の下落原因について、詳しくご紹介します。

ハネウェル・インターナショナル(HON)

ハネウェルは、第2四半期の決算が予想を上回ったにもかかわらず、2024年の一株当たり利益ガイダンスを10.30ドルから10.15ドルに引き下げたことで株価が下落しました。この1%あまりの引き下げは大きな問題ではないものの、市場は過剰に反応しました。同社は製品ミックスと買収の影響で利益率が低下する可能性を示唆しましたが、バロンズは売上高の伸びが今後数年間でEPSを押し上げると予測しています。

フォード・モーター(F)

フォードは第2四半期の営業利益がウォール街の予測を約9億ドル下回りました。この損失は主に保証費用の増加に関連しており、品質問題が原因です。投資家とアナリストはこの結果に驚愕し、株価は2008年11月以来最悪の1日下げを記録しました。

テスラ(TSLA)

テスラは第2四半期の調整後1株当たり利益が予想を下回り、株価は12.3%下落しました。しかし、リストラ費用や規制クレジットの売上が予想を上回ったことで、全体の結果は予測に近いものでした。株価が4月の安値から約80%上昇していたため、投資家の期待が過剰に膨らんでいたことも影響しています。

ゼネラル・モーターズ(GM)

ゼネラルモーターズは予想を上回る第2四半期決算を発表し、ガイダンスを上方修正しましたが、それでも株価は6%以上下落しました。特に悪い要因はなく、UAWの新労働契約が批准された後の株価上昇に伴う利益確定売りが原因と考えられます。

アルファベット(GOOGL)

アルファベットも予想を上回る決算を発表しましたが、AI関連の設備投資が予想を上回ったため株価が下落しました。これは一見悪いニュースに見えますが、AIへの投資は長期的には同社の成長を支える重要な要素です。

投資家へのアドバイス

バロンズは、株価の動きを利用して投資ポジションを再評価することを投資家に勧めています。たとえば、テスラの自動運転技術に期待している投資家は、短期的な株価下落を過度に心配する必要はありません。また、アルファベットやGMに対して長期的な信頼を持っている場合も、今回の株価下落を大きな問題とは捉えないでしょう。一方で、フォードについては、経営陣が品質改善を実現できるかが重要な鍵となると分析しています。

株価が大きく変動し損失が拡大することがあっても、株価が動く理由を理解することは、投資家がポートフォリオのリスクを適切に管理する上で役立つはずだとバロンズはアドバイスしています。

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