サービスナウ(NOW)は7月24日、直近四半期の好業績を受けて、通年の売上見通しを引き上げました。株価は決算発表後の時間外取引で6.8%上昇し、投資家の関心を集めています。
第2四半期の売上と業績
サービスナウは第2四半期に26億3000万ドルの売上を計上し、前年比22%増、ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想26億1000万ドルを上回りました。ジーナ・マスタントゥオノ最高財務責任者(CFO)は、これがサービスナウの強力な実行力と生成AIの勢いを反映していると述べました。
マスタントゥオノ氏によると、サービスナウのNow Assistは企業の業務効率化に大きく貢献しており、例えばBT(旧ブリティッシュ・テレコム)はカスタマーサービスコールの時間を短縮するためにこの製品を利用しています。
生成AIとNow Assistの成功
サービスナウが提供するNow Assistは、特に企業の業務効率化に大きく貢献しており、第2四半期の新規年間契約純増数は前四半期比で倍増しました。また、第2四半期には100万ドル以上の取引が11件ありました。
マスタントゥオノ氏は、サービスナウがAI技術を製品に長年組み込んできたことが、同社の競争優位性を強化していると強調しました。生成AIが実際の財務的利益をもたらしていることも指摘しています。
通年の売上見通しと今後の展望
サービスナウの通年のサブスクリプション収入見通しは、従来の105億6000万ドル〜105億7500万ドルの範囲を上回り、105億7500万ドル〜105億8500万ドルに引き上げられました。第3四半期のサブスクリプション収入は26億6000万ドル〜26億6500万ドルと予想されています。
第2四半期中、同社の現在残っている履行義務は22%増加し、87億8000万ドルとなりました。履行義務残は前年比31%増の186億ドルに達しました。
会社の将来と経営陣の変動
サービスナウは、第2四半期も大幅な増益を記録し、純利益は2億6200万ドル(1株当たり1.26ドル)でした。調整後の1株当たり利益は3.13ドルで、アナリスト予想の2.83ドルを上回りました。
一方、従業員に関する問題が発生し、公共部門のソート・リーダーシップを担当していた元米陸軍の最高情報責任者がポリシー違反で退社しました。また、最高執行責任者(COO)のCJ Desai氏も即時辞任しました。
今後、サービスナウはこれらの変動にも対応しながら、引き続き強力なAI技術を活用して企業のデジタル変革を支援していく予定です。サービスナウのビル・マクダーモット最高経営責任者(CEO)は「CEOたちが成長の新しいベクトル、簡素化、デジタル化を求めている中で、ビジネス変革のためのAIプラットフォームとしての我々の重要性はこれまで以上に強力です」と述べています。
まとめ
サービスナウは、強力な売上成長と生成AIの成功を背景に、引き続き成長を続ける見通しです。同社の業績は、企業のデジタル変革を支援する上での重要な役割を果たしています。生成AIから実際に利益あげている事例として同社は大いに注目されそうです。