オン・セミの株価急騰!フォルクスワーゲンとの契約がもたらすEV業界の変革

  • 2024年7月23日
  • 2024年7月23日
  • BS余話

自動車用チップのサプライヤであるオン・セミコンダクター(ON)は、フォルクスワーゲンとの新たな契約締結により株価が上昇しています。今回の契約は、電気自動車(EV)の航続距離と性能を飛躍的に向上させることを目的としています。

フォルクスワーゲンとの契約内容

オン・セミは7月22日、フォルクスワーゲンに先進的な炭化ケイ素マイクロチップを提供することを発表しました。炭化ケイ素技術は、従来のシリコン技術に比べて、より小型で信頼性が高く、効率的な電源システムを可能にします。これにより、フォルクスワーゲンはバッテリーを追加することなく、1回の充電でより遠くまで走行できるようになります。

新技術の利点

オン・セミは、フォルクスワーゲン・グループに対し、車両ラインアップの効率と性能を最大化する単一で簡素化されたモジュール式の拡張可能なプラットフォームを提供します。この新しいアプローチにより、コストを削減しながら、性能を損なうことなく、さまざまな車両向けに電力ニーズのカスタマイズや機能の追加が可能になります。

市場の反応

この契約発表後、オン・セミの株価は7月22日の米国市場の昼過ぎの段階で4.6%高の75.88ドルと高騰しています。同日、フォルクスワーゲン株も海外取引で1.2%上昇しました。これにより、電気自動車の技術革新が投資家に与える影響が明らかになりました。

現在のEV市場の状況

米国で販売されている自動車の約8%は電気自動車です。しかし、航続距離とコストが依然として多くの消費者にとっての課題となっています。オン・セミの技術がこれらの課題を解決することで、EVの普及がさらに進むことが期待されます。

テスラを始めとする他の自動車メーカーの動向

テスラ(TSLA)を始めとする他の自動車メーカーもオン・セミの技術を採用しています。これにより、電気自動車の性能向上がさらに加速することが予想されます。

課題と展望

オン・セミコンダクターの株価は年初来で約13%下落していましたが、今回の契約により今後の展望が明るくなりました。EV販売の鈍化や産業需要の低迷、「在庫消化」などの課題がある中で、炭化ケイ素技術の導入が新たな成長の鍵となります。

ファクトセットによると、ウォール街の予測では、2024年のオン・セミの売上高は約72億ドルと見込まれています。今回の契約がこの予測にどのような影響を与えるか、注目が集まります。

*過去記事「オン・セミコンダクター、予想を下回るQ2ガイダンスにも関わらず株価急騰!

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