パランティア・テクノロジーズ（PLTR）の株価は、人工知能（AI）ブームの楽観論から大きな利益を享受しています。しかし、最近の市場動向を踏まえると、その株価がやや高すぎる可能性が浮上しています。これにより、投資家の間で一部の警戒感が広がっています。
米国みずほ証券の評価変更とその理由
米国みずほ証券のグレッグ・モスコウィッツ氏率いるアナリストチームは、パランティアの格付けを「ニュートラル」から「アンダーパフォーム」に格下げしました。同氏は、「パランティアの高いバリュエーションを正当化するのはますます難しくなっている。同社が一貫して好調な業績を上げられるという確信には限界がある」と述べています。
この発表を受けて、パランティアの株価は7月16日の市場開始直後に2.8%下落し、27.88ドルとなりました。その後反発しましたが、今年に入ってから67%もの上昇を記録していたことを考えると、この下落は注目に値します。
目標株価の引き上げとその背景
興味深いことに、米国みずほ証券は格下げしたにもかかわらず、パランティア株の目標株価を21ドルから22ドルに引き上げました。これは、同社のビジネスストーリーにエキサイティングな側面があると認識しつつも、バリュエーションの高さに対する懸念が依然として存在することを示しています。
他のアナリストの見解
パランティアのバリュエーションが高すぎると指摘するのは、米国みずほだけではありません。6月には、Monness, Crespi, Hardt & Co.のアナリスト、ブライアン・ホワイト氏も「バリュエーションは今や大食いの極み（a gluttonous extreme）に達している」と述べています。
強気のアナリストの見解
一方で、強気の姿勢を崩さないアナリストも存在します。アーガス・リサーチのジョセフ・ボナー氏は、1ヶ月前にパランティアのカバレッジを開始し、格付けを「買い」と評価、目標株価を29ドルに設定しました。
まとめ
パランティア・テクノロジーズの株価は、人工知能ブームの恩恵を受けつつも、その高いバリュエーションに対する懸念が浮上しています。投資家は、アナリストの評価や市場の動向を注意深く見守りながら、慎重な投資判断を行うことが求められます。
＊過去記事はこちら パランティア PLTR