ノルウェー最大の銀行の資産運用会社であるDNBアセット・マネジメント(運用資産約880億ドル)は、米国で取引されている主要なハイテク企業の保有銘柄に大きな変動を加えました。同社は、エヌビディア(NVDA)の保有比率を引き下げる一方で、アップル(AAPL)、テスラ(TSLA)、インテル(INTC)の株式を大幅に増やしました。この情報はDNBが証券取引委員会(SEC)に提出した書類により明らかにされました。
エヌビディア株の保有比率引き下げ
DNBは第2四半期にエヌビディアの株式を90万8000株売却し、保有株数を930万株に減らしました。エヌビディアの株価は、2024年の前半に150%も上昇し、S&P500種株価指数の14%の上昇を大きく上回っています。
5月下旬、エヌビディアは好調な第1四半期決算を発表し、6月に1株を10株に分割することを発表しました。この発表後も株価は上昇を続けています。
アップル株の購入増加
DNBは第2四半期にアップルの株式を60万5940株購入し、保有株数を420万株に増やしました。アップルの株価は2024年上半期に9.4%上昇し、第3四半期も9.5%上昇しています。
アップルの第2四半期決算は予想を上回り、同社は四半期配当を増やし、自社株買いプログラムを1100億ドル拡大しました。
テスラ株の購入増加
DNBはテスラの株式を14万9,250株購入し、第2四半期終了時点で74万8,860株を保有していました。テスラの株価は2024年前半に20%下落しましたが、第3四半期には25%上昇し、その損失をほぼ帳消しにしました。
テスラの第1四半期決算は不調に終わりましたが、新型の低価格電気自動車「モデル2」の発表が投資家の期待を高めました。
インテル株の購入増加
DNBは第2四半期にインテルの株式を330万株購入し、保有株数を570万株に増やしました。インテルの株価は2024年上半期に38%急落しましたが、第3四半期には11%上昇しています。
インテルのパット・ゲルシンガーCEOは、2024年後半には状況が好転すると述べ、人工知能トレーニング以外の分野での市場軟調を指摘しました。
まとめ
DNBアセット・マネジメントは、米国ハイテク株のポートフォリオに大きな変更を加え、エヌビディアの保有比率を引き下げる一方で、アップル、テスラ、インテルの株式を大幅に増やしました。大手資産運用会社の保有銘柄変更は今後を占う意味で投資家にとって大いに参考になります。今後の市場動向に注目が集まります。