スターバックスの株価低迷、今が買い時?配当金投資の魅力

多くの投資家は、保有する株式が長期的に高騰することを望んでいますが、継続的な受動的収入を重視する人もいます。スターバックス(SBUX)は、そのような投資家にとって注目すべき存在かもしれません。

スターバックスの配当金の魅力

スターバックスは世界有数のコーヒー企業であり、2010年以来配当金を着実に増配しています。現在の利回りは健全な2.9%です。しかし、株価は2021年7月のピークから37%も下落しています。このような状況下で、スターバックス株は再び急騰する可能性があるのでしょうか?

株価の荒波に揉まれるスターバックス

ここ数年のスターバックスの株価パフォーマンスを見ると、疑問を抱くかもしれません。2023年度の売上高は360億ドルで、2021年度を24%上回り、営業利益も21%増加しています。パンデミックの最盛期には打撃を受けましたが、その後は堅調に回復しています。

それにもかかわらず、株価は過去14ヶ月間下落傾向にあり、2024年第2四半期(3月31日終了)の決算発表後には16%も下落しました。これは、13週間の既存店売上高が米国で3%減少し、取引件数が7%減少したためです。さらに、中国では既存店売上高が11%減少しました。CEOのラックスマン・ナラシマン氏は、これを「厳しい経営環境」と表現しています。

また、経営陣が2024年度のガイダンスを引き下げたことも投資家を不安にさせました。現在、売上高の増加は1桁台前半を見込んでおり、以前の7%から10%の範囲から減少しています。

スターバックスの有利な資質

このような状態は株主にとって心強いことではありませんが、長期投資家にとって重要なのはスターバックスの優れた資質に目を向けることです。

まず、スターバックスにはそのブランド力に由来する広い経済的堀があり、競争上の地位を守っています。スターバックスには他社と差別化され、消費者の共感を呼ぶ何かがあります。ブランドの地位を数値化するのは難しいですが、スターバックスが長期に渡り、価格上昇や来店客数の増加を通じて既存店売上高を成長させてきた事実は、その特別な何かを示しています。

さらに、スターバックスの過去10年間の平均売上総利益率が28.2%という素晴らしい数字も助けになります。スターバックスは一貫して収益性が高く、財務的に健全な企業であり、継続的な黒字収益とフリー・キャッシュ・フローが配当原資となっています。

また、拡大は終わっていません。3月31日現在、スターバックスの店舗は世界中に約39,000店あり、2030年までに55,000店舗を目指しています。この目標が達成できれば、売上と収益は現在よりもはるかに高くなります。

スターバックス株への低い市場期待

投資家はスターバックスに失望しており、いつ事態が好転するか不透明なため、株価は打撃を受けています。しかし、この悲観論は、今後3~5年間を見通せる人にとっては買いのチャンスかもしれません。スターバックスは現在、株価売上高倍率2.5倍以下で取引されており、過去10年間でこれほど安くなったことはほとんどありません。

近い将来に株価が急騰する可能性はあまりないと思われますが、スターバックスのポジティブな特性から、長期的に見てこの投資が買い手にとって良い結果をもたらすと楽観的に考えても良い条件は備えていると言えます。

*過去記事「スターバックス四半期決算ショック:アナリスト予想を大きく下回る

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