オラクル株急上昇!AI需要が牽引するクラウドインフラ事業の未来

  • 2024年6月12日
  • 2024年6月12日
  • BS余話

オラクル(ORCL)は6月11日の市場終了後に最新の四半期決算を発表しました。売上と利益がウォール街の予想をわずかに下回りましたが、クラウドインフラ案件の急成長が投資家の注目を集めました。この成長は、企業向けソフトウェアの巨人が人工知能(AI)需要のシェアを確実に獲得していることを示しています。

株価と成長見通し

決算発表後のアフターマーケットで、オラクル株は9%近く上昇し、135ドルあまりで取引されています。同社の成長ガイダンスは大胆で、今年中に2桁の売上成長が加速すると予想されています。サフラ・カッツ最高経営責任者(CEO)は、「オラクルは今年、同社史上最大の販売契約を結んだ」と述べています。これらの契約の原動力は、オラクル・クラウドにおけるAI大規模言語モデルのトレーニングに対する莫大な需要です。

四半期業績の詳細

オラクルの今四半期の売上高は143億ドルで、前年同期比4%増加しました。利益は1株当たり1.63ドル(株式報酬のような非現金費用を除く)で、昨年の1.67ドルと比較して若干減少しました。ファクトセットが集計したアナリストのコンセンサス予想では、5月期の売上高は5.5%増の146億ドル、利益は1株当たり1.65ドルでした。

クラウドインフラ事業の成長

オラクルのクラウドインフラ事業は特に注目されています。クラウドインフラの売上高は同四半期に42%増の20億ドルに急増しました。カッツ氏によれば、オラクルはChatGPTの開発元であるOpenAIとの契約を含む、125億ドル相当の30以上のAI販売契約を締結しました。

「OpenAIもオラクルのインフラを利用するという発表は、AIの世界におけるインフラ・プラットフォームとしてのオラクルの信頼性を示す重要な勝利です。」と専門家は述べています。

残存履行義務と将来の見通し

オラクルは「残存履行義務」という数値で取引の勢いを測定しています。この数値は前年比44%増の980億ドルに達し、新規案件の増加によって2024年2月期から180億ドルの急増となりました。

クラウドインフラの需要は業界のキャパシティを上回っており、特にOpenAIのモデルをエヌビディア(NVDA)のアクセラレーターで訓練しようとする顧客が多い状況です。オラクルはマイクロソフト(MSFT)との取り決めについても語り、オラクル・データベース・ユーザーが2社のクラウドインフラ上でジョブを実行できるようにしています。

まとめ

5月締め会計年度の総売上高は530億ドルで6%増、現金利益は8%増の1株5.56ドルとなりました。11日の終値は124ドルで、オラクル株は過去3ヶ月間で他のほとんどのソフトウェア株をアウトパフォームし、10%上昇しています。

オラクルの同業ソフトウェア企業に対するアウトパフォームは今後も続く見込みです。グッゲンハイム証券のアナリスト、ジョン・ディフッチ氏はオラクルを「ベスト・アイディア」と呼び、株価は150ドルに達する可能性があると主張しています。

*過去記事「オラクル株の急騰:AIとクラウド技術がもたらす大躍進

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