エヌビディア(NVDA)の株価は、5月31日に0.78%下落し、1096.33ドルで取引を終えました。この下落は、デル・テクノロジーズ(DELL)の決算発表で人工知能(AI)ハードウェアにおけるエヌビディアの主導的地位が確認されたにもかかわらず、発生しました。デルの株価も17.87%の大幅な下落を記録しました。
エヌビディア株の動向
30日には、テクノロジー株全体に対するセンチメントが悪化し、ナスダック総合指数は1.1%下落しました。この影響を受けて、エヌビディアの株価も下落傾向にありました。
ブルームバーグの報道によると、エヌビディアと他のチップメーカーは、中東地域へのAIアクセラレーターの輸出に関して、米国当局からのライセンス取得が遅れているとのことで、株価はこの報道に反応している可能性があります。この遅れは、中東地域の安全保障審査が影響しているようです。
AIチップ市場におけるエヌビディアの優位性
エヌビディアのAIチップ市場における優位性を示すさらなる兆候は、デル・テクノロジーズからもたらされました。デルの決算発表では、AI搭載サーバー、特にエヌビディアのチップを搭載したサーバーに対する強い需要が報告されました。
デルのジェフリー・クラーク最高執行責任者(COO)は、「当社の(AIサーバー)バックログの構成を見ると、主にエヌビディアベースだ…四半期ごとに構築され続けている。当社の5四半期のパイプラインは成長を続けている」と述べています。
デルは以前からエヌビディアとの緊密な関係を強調しており、エヌビディアの名前が出るのは驚きではありませんでしたが、デルはアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)とインテル(INTC)のチップを使ったAIサーバーもサポートしているため、この発表は安心感を与えるものでした。デルはまた、今年末のBlackwellシリーズへの移行を前に、顧客がまだエヌビディアの現行世代Hopperチップを購入していることも確認しました。
株価のパフォーマンス
31日の時点でエヌビディアの株価は今年に入ってから121%上昇しています。これは、S&P 500種株価指数の10.6%の上昇や、ナスダック総合株価指数の11.5%の上昇と比較しても非常に高いパフォーマンスです。
まとめ
エヌビディアはAIハードウェア市場において確固たる地位を築いており、デルを含む主要なパートナーからの支持を受けています。しかし、地政学的リスクや規制の遅れが株価に影響を与える可能性があるため、今後の動向に注意が必要です。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA