エヌビディア(NVDA)は今週の決算報告を前に株価が上昇しました。5月20日には前週17日の2%の下落から反発し、2.5%上昇して947.80ドルとなりました。この上昇は新しいAIチップの発売を控えた受注減速の懸念がある中でのことです。
エヌビディアの第1四半期業績予測
エヌビディアは22日に第1四半期の業績を発表する予定です。株価は先週一時的に950.02ドルの最高値を上回りましたが、3月下旬以来、850ドルから950ドルの範囲で推移しています。ファクトセットの調査によると、ウォール街のコンセンサス予想では、売上高は245億7000万ドル、利益は1株当たり5.57ドルとされています。しかし、複数のアナリストは、市場の高い期待に応えるためには売上高を260億ドル近くに増やし、今四半期も同様の増収増益のガイダンスを発表する必要があると指摘しています。
アナリストの見解
サスケハナのアナリスト、クリストファー・ローランド氏は20日付けのリサーチノートで「横ばいの反応を得るには、少なくとも15億ドルの売上高上積みが必要だ」と述べています。同氏はエヌビディア株の目標株価を1050ドルから1100ドルに引き上げ、「ポジティブ」の格付けを維持しました。
一方、サンズ・キャピタルの半導体アナリスト、ダニエル・ピリング氏は、エヌビディアの既存H100チップの市場価格が堅調であり、大手テクノロジー企業によるAIインフラへの投資が増加していることを指摘し、減速の懸念は誇張されていると述べています。
他のチップメーカーの動向
他のチップメーカーも注目されています。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の株価は1.0%上昇し、インテル(INTC)の株価も0.9%上昇しました。
エヌビディアの株価は、今年に入ってから91%も上昇しており、S&P500種株価指数の11%の上昇、ナスダック総合株価指数の12%の上昇を大きく上回っています。
まとめ
エヌビディアの決算発表を前に、株価は強い動きを見せています。新しいAIチップの発売を控えた受注減速の懸念があるものの、市場の高い期待に応えるための増収増益の可能性が示唆されています。今後の動向に注目が集まります。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA