ビザ(V)が4月23日に発表した第2四半期の業績は、市場の予想を上回り、投資家にポジティブなサインを送っています。同社は、売上高が前年同期比で8億ドル増の88億ドル、純利益は51億ドルに達し、一株当たり利益は2.51ドルと報告しました。これは、アナリストが予測していた86億ドルの売上と49億ドルの利益、一株当たり2.44ドルを上回る結果です。
安定した消費動向が支える成長
ビザのCEO、ライアン・マキナニー氏によると、安定した個人消費が成長の大きな原動力とのことです。特に、全体の決済件数が前年同期比8%増、国際間取引が16%増となりました。これは、消費者の信頼が継続している証拠であり、ビザの広大なネットワークを通じた取引の増加に直結しています。
業績見込みの確認と市場の反応
23日の発表で、ビザは2024年も純収入と営業費用の両方で二桁台前半の成長を見込んでいるとの業績見込みを再確認しました。このポジティブなガイダンスは、時間外取引での株価2%上昇につながり、投資家の間で好感が持たれています。米国みずほ証券のアナリスト、ダン・ドーレブ氏は、経営陣がガイダンスを再確認できたことを評価しています。
国際市場での拡大戦略
ビザは米国外での事業拡大も積極的に行っており、最近ではメキシコの決済処理会社Prosaの過半数を非公開の金額で買収しました。さらに、ブラジルの金融技術企業Pismoを10億ドルで買収することで、ラテンアメリカ市場でのプレゼンスを強化しています。これらの動きは、グローバル市場でのビザの影響力をさらに拡大するものです。
まとめ
ビザの第2四半期の決算は、市場予想を上回る結果となり、その成長の持続可能性が再確認されました。投資家にとっては、同社の健全な財務状態と明確な将来の成長戦略が魅力的です。安定した消費動向と国際市場での積極的な拡張は、ビザが今後も持続的な成長を遂げるための鍵となります。
*過去記事「ビザの株価はなぜ下落?決算報告から読み解く真実」