テスラ（TSLA）の株価は4月16日に2.71%下落して157.11ドルとなり、投資家たちに不安を与えました。特に、今月予定されている第1四半期決算の発表が近づく中で、その将来性が注目されています。加えて、テスラが従業員の10％以上を削減する計画を発表したことが、株価に影響を与えています。株価は16日にも5.6％の大幅な下落を記録しており、過去5営業日の下落率は11.1%に達しています。
テスラ株の現状とテクニカル分析
株価が160ドル以下となったのは2023年5月以来であり、年初来で約37%の下落を記録しています。テスラ株は現在、2025年に予想される1株当たり利益の約44倍で取引されており、これは年初の約65倍からの大幅な減少です。
テスラ株の下落が続き、164ドルのテクニカルサポートレベルを割り込んだことから、テクニカルアナリストは148ドルを次の重要なサポートレベルと見ています。テクニカル分析では、株価チャートを基に短期・中期的な株価の動向を予測し、移動平均線や過去の上昇率などのデータを利用しています。
第1四半期決算発表に向けての投資家の期待
テスラは4月23日の市場終了後に第1四半期決算を発表する予定です。この決算発表が株価に与える影響は大きく、投資家やアナリストはCEOのイーロン・マスク氏から同社の成長戦略を確認できるような発言があることを期待しています。2024年第1四半期に約38万7000台を販売し、ウォール街の予想を下回っただけに、マスク氏のコメントが注目されています。
投資家心理と市場の見方
テスラの営業利益率が低下している中、市場はより高い透明性と具体的な改善計画を求めています。ファクトセットによると、ウォール街のアナリストは第1四半期の営業利益率が6%になると予想しており、これは前年同期の11%、さらには2022年第1四半期の19%からの大幅な低下です。
まとめ
テスラの株価は短期的に不安定な動きを見せており、第1四半期の決算発表が新たな方向性を示すキーポイントになります。投資家が、イーロン・マスクCEOのビジョンと具体的な成長戦略をどのように評価するかが、今後の株価の動きに大きく影響を与えるものと思われます。
＊過去記事はこちら テスラ TSLA