エヌビディアを超えて:アマゾン自社製AI半導体の野望

アマゾン・ドット・コム(AMZN) は、人工知能(AI)半導体の急速な進化に伴い、データセンター業界での重要な転換点に直面しています。この変化の波に乗るため、同社は既に多額の投資を行っており、今後もその勢いは加速すると見られています。金融サービス会社D.A.デビッドソンのアナリスト、ギル・ルリア氏は、アマゾンがこのチャンスを最大限に活用するための戦略を詳細に解説しています。

アマゾンのデータセンター戦略:長期的な利点を見据える

ルリア氏によると、アマゾンは2024年、可能な限り多くのエヌビディア(NVDA) 製グラフィック・プロセッシング・ユニット(GPU)を購入することに注力しています。しかしながら、同社の長期戦略は、自社製半導体への依存を深めることで、市場での優位性を確立することにあると述べています。

この動きは、クラウドベースの生成AI技術への需要が高まっている中、特に重要です。現在、ウォール街は主としてマイクロソフト(MSFT) のAzureに注目していますが、ルリア氏は、アマゾンのアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)がこの分野でマイクロソフトに追いつく、あるいはそれを超える能力を持っていると指摘しています。

アマゾンによるデータセンター投資の加速

アマゾンは、今後15年間で1500億ドルをデータセンターインフラに投資する計画であると報じられています。この膨大な投資は、AI技術の急速な発展に対応し、同社のクラウドサービスを強化するためのものです。ルリア氏は、この戦略的な投資が、アマゾンがデータセンター業界でリーダーシップを獲得するための鍵となると考えています。

投資家にとっての意味

ルリア氏は、アマゾン株に対する「買い」の格付けを維持し、目標株価を200ドルから235ドルに引き上げています。一方で、エヌビディアに対しては中立の立場を取っています。同氏は投資家に問うています。「売上高1000億ドルの循環型ハードウェアビジネスと、売上高1000億ドルのハイパースケーラー(広告・小売ビジネスも加味される)のどちらを所有したいですか?」と。

アマゾン小売事業の利益増加の見込み

アマゾンの小売事業は、物流センターへの設備投資が一段落ついて、利益の増加が期待されています。この支出の緩和は、同社がデータセンターの資本支出をより快適に行うことを可能にしています。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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