投資家にとって、高配当利回りと高業績を兼ね備えた企業に投資するチャンスは貴重です。 通常、これらの魅力的な特性は相反するものとされ、投資家はどちらか一方を選択することを余儀なくされます。しかし、コカ・コーラ(KO)に投資する場合、この伝統的なトレードオフが当てはまらない可能性があります。
コカ・コーラの現状とは?
コカ・コーラは、世界の飲料市場をリードする企業の一つです。2023年には、配当の上昇と株価の低迷が重なり、その利回りはパンデミック後の最高水準に達しました。 これは投資家にとって注目すべき点ですが、高い利回りを追求する際には、成長見通しや潜在的な収益に対する妥協が伴うことも理解しておく必要があります。
成長の見通し
コカ・コーラの成長は、売上とキャッシュフローに依存しますが、これらの指標は鈍化しています。2023年の既存事業売上高成長率は12%と好調でしたが、これは主に価格上昇によるものです。2024年の売上高成長率は約6%から7%に落ち込むと予測されており、キャッシュフローも苦戦が予想されます。
高利回りの魅力
しかし、これらの挑戦にもかかわらず、コカ・コーラの株価は割安であり、配当利回りは3.17%と魅力的です。投資家は、5,000ドルのコカ・コーラ株を保有することで、159ドルのパッシブインカムを得ることができます。 また、コカ・コーラは過去61年間で配当を増やし続けており、これは安定した収益源としての信頼性を示しています。
長期投資の視点
成長を求める投資家には、コカ・コーラの株は理想的ではないかもしれません。しかし、ペプシコ(PEP)や他の同業他社と比べ、コカ・コーラは営業利益率が高く、売上が伸び悩んでも多くのことを実現できるポテンシャルを持っています。忍耐強い投資家であれば、業界をリードする財務体質を割安で手に入れ、その間に四半期配当金を自動的に再投資することで、長期的なリターンを増やすことが期待できます。
まとめ
コカ・コーラに投資することは、高配当利回りと安定した成長を求めるインカム投資家にとって魅力的な選択肢です。 その株価は現在、割安であり、パッシブインカムを生み出す可能性を持っています。成長が鈍化している現在も、コカ・コーラはその強固な市場地位と財務基盤を活かし、投資家にとって価値のある選択肢となり得ます。
*過去記事 配当株