3月11日に決算報告を行なったエンタープライズ・ソフトウェア大手、オラクル(ORCL)。決算報告の内容は市場の予想を上回り、特にクラウド・インフラ・サービス部門で顕著な約50%の成長を示しました。このニュースは、オラクルの株価を急騰させ、12日の市場では12%高の127.8ドルで取引されています。これは2021年12月以来の1日における最大の上昇幅です。
AIとクラウドのシナジーが示す未来
AIは、半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)のような企業の株価を、過去1年で3倍以上に跳ね上げさせましたが、オラクルも、AIブームを背景に、その恩恵を受ける企業として浮上しています。
ウェドブッシュのダン・アイブス氏率いるチームは、「AIはクラウド需要を加速させており、これはインターネット時代の幕開けを意味する当社のAI革命『1995年モーメント』説の震源地である。我々のチェック、現場での作業、そして全てのパンくずから、エヌビディアが主導するAI革命が今、次の成長ステージに突入していることは明らかだ。」と述べてオラクルの決算が示す未来について高く評価しています。
オラクルのポジションとアナリストの評価
ウィリアム・ブレアのセバスチャン・ナジ氏は、決算報告後にオラクル株を「アウトパフォーム」に格上げし、今後数年にわたる収益性とフリーキャッシュフローの向上に期待を寄せています。同様に、グッゲンハイムのジョン・ディフッチ氏は、オラクルのブッキングが過去1年で2倍以上に増加したことを評価し、オラクルを「ベスト・アイディア」とし、目標株価を150ドル、格付けを「買い」としています。
市場の反応とテクノロジー企業の動向
オラクルの成功は、他のテクノロジー企業にも好影響を及ぼしています。アマゾン(AMZN)やマイクロソフト(MSFT)などの企業の株価も上昇しており、テクノロジーセクター全体のポジティブな動きを示しています。
まとめ
オラクルの最新の決算報告は、AIとクラウド技術が現代のビジネスに与える影響の大きさを再確認させるものです。ウォール街のアナリストたちの評価は、これらの技術が将来の成長に不可欠であることを示しており、オラクルはこの変革の先頭を走っています。テクノロジー企業への投資を考える際、オラクルのようなAIとクラウド技術を積極的に取り入れている企業に注目することが、成功の鍵となりそうです。
*過去記事「オラクルの決算発表が示す、クラウドの新時代」