先週の金曜日である3月8日、エヌビディア(NVDA)の株価は下落してその下落幅は過去9ヶ月間で最大となりましたが、市場においては依然として前向きな見方があります。カンター・フィッツジェラルドのアナリスト、C.J.ミューズ氏は、エヌビディアに対して極めて楽観的な姿勢を示しています。同氏は最近、エヌビディアの目標株価を900ドルから1200ドルに大幅に引き上げました。これはファクトセットの調べではエヌビディアをカバーするアナリストの中で最も高い目標株価であり、870ドルあまりの現在の株価から38%の上昇の余地があることを意味します。
エヌビディアの成長潜在力
エヌビディアの年次GTC会議が来週開催されることに注目が集まっています。ミューズ氏は、この会議がエヌビディアの注目度の低い事業部門、特にソフトウェア事業の成長機会にスポットライトを当てる良い機会になると見ています。エヌビディアのソフトウェア事業はすでに年間10億ドルの売上を記録しており好調です。同事業の全体売上は昨年度600億ドルを超え、今年度は1000億ドルを突破すると予想されています。
AIと推論の力
ミューズ氏は、エヌビディアがGTCでAIと推論アプリケーションの拡大可能性について大きく焦点を当てると予想しています。AIにおける推論は、新しいデータに基づいてシステムが予測を行うプロセスを指します。エヌビディアは、過去1年におけるデータセンター向けGPUの需要の40%以上が推論目的であったことを明らかにしました。ミューズ氏は、エヌビディアが推論市場のシェアで上向きのサプライズを起こすと予想しています。
B100チップと将来の展望
GTCでは、エヌビディアが次世代のデータセンター向け製品、特にH200の2倍の性能を提供すると予想されるB100チップを正式に発表する可能性が高いと見られます。ミューズ氏は、顧客がB100にアップグレードした後、古いA100クラスタやH100クラスタをどうするかに興味を示しています。
全体として、同氏は今後のエヌビディアの売上と利益の可能性について非常に強気であり、GTCにおける発表が株価上昇の起爆剤になると予想しています。
株価の将来性
ミューズ氏は、エヌビディアの株価が将来的に1200ドルから1400ドルのフェアバリューを持つ可能性があると見ています。この楽観的な展望は、エヌビディアが今後数年間でさらなる成長を遂げるための強固な基盤を持っていることを示しています。
まとめ
エヌビディアの未来は明るく、カンター・フィッツジェラルドのアナリスト、C.J.ミューズ氏の目標株価の大幅な上方修正は、同社が直面する成長機会と潜在的な市場の拡大を反映しています。GTC会議での発表や製品の更新は、投資家にとって注目する価値があります。エヌビディアは、AIとデータセンターの分野での革新的なリーダーとしての地位をさらに固めることが期待されています。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA