モンゴDB(MDB)の株価が3月8日、大きく下落しましたが、この下落は同社が期待に反して売上と利益の見通しを下方修正した結果です。同社は2007年に設立され、そのクラウドベースのデータベース製品は、開発者に広く利用されており、パンデミック期間中のビジネスのクラウド化推進により、その成長は一層加速しました。しかし、過去1年では98%という高い上昇率を見せていますが、年初来では6%安と最近の株価の動きは低調です。
最新決算報告とその影響
7日に発表された最新の決算報告においてモンゴDBは2025年1月期通期の売上高が19億ドル〜19億3000万ドル、利益が1株当たり2.27ドル〜2.49ドルになると発表しました。市場はこの見通しに失望し、7日の終値は6.94%安の383.42ドルまで下落しました。
この下落の一因は、モンゴDBがAtlas製品の前払金を支払ったものの全額使用しなかった顧客から、今年売上を得られないことが挙げられます。これは、顧客が複数年契約を結ぶことが多い中で、同社が従量課金モデルにシフトしているためです。
ウォール街の見方
ウォール街は、全体の74%に当たる26人のアナリストがこの株を「買い」と評価し、依然として好意的です。D.A.デビッドソンのルディ・ケッシンジャー氏は、2025年度の見通しが「非常に保守的」であると指摘し、株価が430ドルに達すると見ています。
財務見通しの保守性
モンゴDBは通常、通期予想に慎重な姿勢を示しています。2024年度については最大16億6000万ドルの売上と予測していましたが、実際には16億8000万ドルを達成しました。同様に、2023年度は12.6億ドルと予想していましたが、実際には12.8億ドルでした。
マーケットの異なる声
もちろん、全てのアナリストが楽観的なわけではありません。グッゲンハイムのハワード・マー氏は、モンゴDBの株価が現在の経常売上の15倍と「高く評価」されているとし、目標株価を272ドル、格付けを「売り」としています。
まとめ
モンゴDBの株価は最新の決算発表によって揺れ動いていますが、ウォール街の多くのアナリストは依然としてこの株に好意的です。財務見通しの保守性が長期的な成長の可能性を示唆している一方で、市場の一部からは慎重な声も聞かれます。投資家はこれらの分析を熟考し、自身の投資戦略に合わせた判断を下すことが重要です。