ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)の株価が2018年の史上最高値に迫る勢いを見せています。3月5日の終値は5.54%高の18.1ドル。これで過去5日間の上昇率は約22%に達しました。この上昇は、AIサーバー市場における競合他社、スーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)やデル・テクノロジーズ(DELL)と同様にエヌビディア製半導体を搭載したAI関連サーバーの需要増加を受けてのものです。
先週、HPEは1月期の決算を発表し、市場予想に届かない結果でしたが、株価は一時的に下落した後、AI関連サーバーの強い受注状況を背景に回復しました。特に、HPEのアントニオ・ネリCEOは、2023会計年度開始以来のAI関連サーバー受注が40億ドルに達し、受注残が直近四半期で5億ドル増加し、30億ドルになったと投資情報誌バロンズのインタビューで述べています。
供給面について、HPEの投資家向け広報責任者ジェフ・クヴァール氏は、J.P.モルガンのアナリスト、サミック・チャタルジー氏との電話会議で、エヌビディア製半導体の供給がもっとあれば、より多くのシステムを出荷できたと述べました。しかし、同時にGPUの供給は過去6~9ヶ月間予定通りであったとも語っています。
クヴァール氏は、同社のAIサーバー事業の長期的な見通しについて「見えているものにはかなり満足しており、受注パイプラインは報告されている受注残よりも”ずっと大きい”」とコメントし、業界内での成長と将来展望の明るさを強調しました。
HPEのAIサーバーに対する旺盛な需要と、エヌビディア製半導体を用いた製品の強力な性能は、同社の株価上昇の大きな要因です。この需要は、技術の進化とともにさらに加速することが予想されます。HPEは、AI技術を活用したサービスとソリューションの提供において、引き続き重要な役割を果たしていくと予想されています。