カナダ年金計画の大胆な動き:テクノロジー大手への投資拡大と中国市場への新規投資

CPPインベストメンツとして知られるカナダ年金計画投資委員会は、証券取引委員会に提出した書類の中で、最新の投資状況を明らかにしました。2023年12月31日現在、同基金の資産は4350億ドル。WTWとソブリン・ウェルス・ファンド・インスティチュートによると、カナダ年金は資産規模で世界10大公営年金のひとつです。今回の書類で、CPPは大手テクノロジー株に大規模な投資を行い、価値が下がっていた中国株に新たな投資を開始したことが判明しました。

アップルへの投資拡大

CPPは、アップル(AAPL)への投資を2倍以上に増やし、450万株へと引き上げました。これは、アップルが電気自動車の生産から人工知能ソフトウェアの開発へと事業戦略をシフトさせたことを受けた動きです。2023年にはアップルの株価は48%急騰しましたが、2024年初頭の時点で6.7%の下落を記録しています。

マイクロソフトとテスラへの投資拡大

一方で、CPPはマイクロソフト(MSFT)テスラ(TSLA)への投資も増やしました。マイクロソフトの株価は2024年に入ってから10%上昇しており、その時価総額はアップルを上回るほどです。CPPはマイクロソフト株を140万株購入し、350万株を保有して四半期を終えました。テスラに関しては、14万7090株を新たに購入し、投資額を52万5193株に引き上げています。テスラの株価は2023年に2倍になりましたが、2024年は18%の下落を見せています。

アリババへの投資と中国市場への挑戦

さらに注目すべきは、CPPがアリババ(BABA)の米国預託証券(ADR)への投資を開始し、360万株を購入したことです。これは、中国の経済状況の低迷とデフレの継続にも関わらず、同国市場への期待を示しています。アリババのADRは2023年に12%下落しましたが、CPPはこの下落を投資のチャンスと捉えたようです。

投資家へのメッセージ

CPPのこれらの投資行動は、世界経済における変動に対する彼らの戦略的なアプローチを示しています。大型テクノロジー企業への投資拡大と、リスクが高いとされる中国市場への積極的な投資は、長期的な視野に立った決定です。投資家としては、これらの動きから市場のトレンドを読み取り、自身のポートフォリオ戦略を練る上で貴重な示唆を得ることができます。

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