ショッピファイ（SHOP）は、オンライン販売向けのサービスやツールを提供する企業として、過去数年間で著しい成長を遂げてきました。その結果、過去1年間で株価は78％の上昇を見せるなど、投資家からの高い期待を集めています。しかし、2月13日の市場が開く前に行われた第4四半期の業績発表後、予想を上回る好調な結果にもかかわらず、株価は下落しました。この記事では、ショッピファイの最新業績、市場の反応、および投資家が考慮すべきポイントについて分析します。
第4四半期の業績ハイライト
- 利益: GAAPベースで1株当たり51セント、非GAAPベースでは34セントを記録し、調整前利益を22セント、調整後利益を30セントとしていたアナリストの予想を上回りました。
- 売上高: 21億4000万ドルで、アナリスト予想の20億8000万ドルを上回る結果となりました。
- 商品総量: ショッピファイプラットフォームで処理された注文の総額は751億ドルで、前年同期から23％の増加を示しました。
成長見通しと市場の反応
ショッピファイは、第1四半期に20％台前半の売上成長率を見込んでいます。これは市場のコンセンサス予想とほぼ一致するか、若干上回るものです。しかし、第4四半期の好調な業績発表にも関わらず、13日午前の市場で株価は9％下落しました。この下落は、過去1年間の急激な株価上昇に対する反動や、株価評価に対する市場の懸念が背景にあると考えられます。
バリュエーションの懸念
ショッピファイの株価は将来利益の81倍で取引されており、この高いバリュエーションが市場の懸念材料となっています。比較対象として、アマゾン（AMZN）の株価収益率は40.3倍です。高い成長期待を背景にしたこの高バリュエーションは、一部のアナリストによる懸念の声を引き出しています。
今後の展望
2022年と2023年はショッピファイにとって挑戦的な年でしたが、人員削減や事業の再構築を通じて、今後の成長のための基盤を固めてきました。新しいAIアシスタントの展開や、実店舗小売業者向けのPOSオプションの改善など、加盟店向けサービスの拡大に注力しています。これらの努力が成果を始めており、加盟店からの満足度も向上しています。
＊過去記事はこちら ショッピファイ SHOP