人工知能(AI)の進化は、技術界に革命をもたらしていますが、その背後にはAIを動かす半導体があります。この成長分野で注目を集めているのが、ブロードコム(AVGO)です。
J.P.モルガンのアナリスト、Harlan Sur氏は2月6日、この半導体メーカーが魅力的な投資機会を提供していると評価しました。同氏は、ブロードコムがAI関連製品でリーダー的地位を占めていることを指摘し、「オーバーウェイト」の格付けと目標株価1550ドルで同社のカバレッジを再開しました。ブロードコムの2月6日の終値は1222.65ドルで、27%の上昇の余地があることを示す目標株価となっています。
ブロードコムの強みと機会
私たちは、特にクラウドデータセンターエンドマーケットに対して建設的な見方をしており、ブロードコムがスイッチング/ルーティングでのリーダーシップ、データセンターおよび人工知能におけるカスタムチップ(ASIC)の機会において、その地位を固めていると考えています。
とSur氏は評価しています。特に、ハイエンドのAI ASIC市場では、ブロードコムがトップ企業としての地位を確立しています。アルファベット(GOOGL)のTPU(Tensor Processing Unit)や、メタ・プラットフォームズ(META)、マイクロソフト(MSFT)といった主要顧客との関係は、ブロードコムのAI分野での成功をさらに後押ししています。
2023年のAI半導体売上予測
Sur氏は、ブロードコムが2023年に主にカスタムチップ事業から80億ドル〜90億ドルのAI半導体の売上を上げると予測しています。この売上は、同社を世界で第2位のAI半導体サプライヤーに位置付けることになります。ファクトセットによると、エヌビディア(NVDA)の今年のデータセンター売上高は760億ドルに達すると予測されており、この数字はアナリストがAI半導体の売上高について試算するときによく使用するものです。
ブロードコムはGoogleのTPUプロセッサファミリーの各世代を共同設計しており、実行記録が素晴らしく、さらに重要なことに、ブロードコムはGoogleの次世代v6 TPUを既に設計/獲得していると私たちは信じています。
とSur氏は述べています。
ブロードコム株のパフォーマンス
過去1年でブロードコムの株価は100%近く上昇しており、このパフォーマンスは業界の指標であるiShares Semiconductor ETFの43%の上昇と比較しても顕著です。ナスダック総合指数が同期間で28%の上昇を見せた中、ブロードコムの成長は特に目立ちます。
まとめ
AIの未来は明るく、ブロードコムはその中心で革新を続けています。同社の技術力、主要顧客との強固な関係、そして市場でのリーダーシップは、投資家にとって非常に魅力的な機会を提供しています。AI半導体の需要がこれからも急増する中、ブロードコム株は注目に値する選択肢と言えます。