世界最大のコンピュータープロセッサーメーカーであるインテル(INTC)の最新の決算発表は、市場に大きな波紋を投じました。
インテル株価、12%の大幅下落
1月26日の市場でインテルの株価は前日比で12%もの大幅下落を見せています。この動きの背後には、前日、同社が今四半期についての期待はずれのガイダンスを発表したことがあります。アナリストたちは、インテルが再び軌道に乗るまでには長い時間がかかるとの見解を示しています。
四半期決算のハイライト
ファクトセットによると、インテルが発表した第4四半期決算は、調整後1株当たり利益が54セント、売上高は154億ドルで、アナリスト予想の152億ドルを上回りました。しかし、今四半期の売上高予想は122億ドル〜132億ドルで、市場のコンセンサス予想である142億ドルを大きく下回りました。
アナリストの見解と株価の今後
バーンスタイン社のステイシー・ラスゴン氏は、インテルの格付け「マーケットパフォーム」を再確認し、業績予想を下方修正しました。「もう一つの大きなリセットの後、このストーリーはおそらく2026年にシフトしたのだろう」と述べています。また、オッペンハイマーのリック・シェーファー氏は、インテルの伝統的な市場であるPCとサーバーの成長が鈍化している一方で、AI分野は依然として「証明段階」にあると指摘しています。
ニーダムのアナリストは、「買い」から「ホールド」に格下げしました。また、長年インテルに弱気だったローゼンブラットのハンス・モーゼスマン氏は、目標株価17ドルで格付けは「売り」という従来の評価を維持しています。
レイモンド・ジェームズは「アウトパフォーム」の格付けを維持したものの、目標株価を62ドルから50ドルに引き下げ。CFRAは「ホールド」の格付けは維持したものの、目標株価を50ドルから45ドルに引き下げています。
まとめ
インテルの最新四半期決算は、同社の将来に対する市場の見方に大きな影響を与えています。AI市場での競争激化やPC・サーバー市場の成長鈍化は、インテルの戦略と株価に重要な影響を及ぼし続けると思われます。
*過去記事「インテルの2023年:変革と前進の年」