スーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)(以下、スーパーマイクロ)の株価が、人工知能(AI)サーバーへの旺盛な需要を背景に、1月20日の市場で32.16%高の411.61で取引されており(米国東部時間12:48PM現在)、過去最高値を更新しました。この驚異的な株価の上昇は、同社の四半期業績が市場予想を大幅に上回る見込みであることが発表されたことによるものです。
*「【市場を圧倒】スーパーマイクロの売上高と利益、予想を大きく上回る!AIの力とは?」
液冷技術の需要増加が後押し
特筆すべきは、生成AIアプリケーションの処理に必要な、データセンターからの液冷ソリューションへのニーズの高まりです。ローゼンブラット証券のアナリスト、ハンス・モーゼスマン氏は、スーパーマイクロの成功の重要な要因として、液冷ラックの迅速な導入と、ハイパースケール顧客との契約の早期獲得を挙げています。
業界のトレンドと相乗効果
スーパーマイクロのこの好調な予測は、世界最大の半導体受託メーカーである台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSMC)がAIに関して強気のコメントを発表した翌日に発表されました。これにより、半導体株全体の上昇を促す結果となり、業界全体にポジティブな影響を与えています。
*「TSMCの成長が半導体市場に送る強いメッセージ:2024年の展望」
財務的見通しの強化
スーパーマイクロは、12月31日に終了する四半期の純売上高予想を、従来の27億ドル〜29億ドルから、36億ドル〜36億5000万ドルへと引き上げました。さらに、調整後利益予想も1株当たり4.40ドル〜4.88ドルから、5.40ドル〜5.50ドルへと上方修正されています。
市場における卓越した成長
ノースランド証券のアナリスト、ネハル・チョクシ氏によると、スーパーマイクロの前四半期比71%の増加は、12月四半期の生成AI市場の成長率(前3ヶ月比約41%増)を大きく上回るものでした。CEOのチャールズ・リャン氏が昨年5月に「AIの勢いがスーパーマイクロに大きな利益をもたらしている」と述べて以来、同社の株価は3倍以上に急増しています。
まとめ
AIサーバー市場への需要の増加と、革新的な液冷技術への注目が、スーパーマイクロの株価を大きく押し上げています。このような成長は、投資家にとって非常に魅力的であり、今後の展開に目が離せません。
*過去記事はこちら スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI