米国のマイクロソフト（MSFT） は1月15日、その革新的な人工知能ソフトウェアCopilotの普及に向けて新たな一歩を踏み出すことを発表しました。これは特に消費者や中小企業をターゲットにした動きであり、テクノロジーのアクセシビリティと有用性を一層高めるものです。
Copilot Pro：個人向けサブスクリプションサービス
発表された中で最も注目すべきは、個人向けの新しいサブスクリプションサービス「Copilot Pro」です。月額20ドルで提供されるこのサービスは、マイクロソフトが個人ユーザーに特化した価値あるプロダクトを提供することを目的としています。
中小企業向けのCopilot for Microsoft 365
また、中小企業にとっての朗報もあり、従業員数300人未満のビジネスにも、大企業と同じ価格設定である月額30ドルでCopilot for Microsoft 365が提供されます。これにより、中小企業も大企業と同等のテクノロジーアドバンテージを享受できるようになります。
Copilot Proの特徴と利点
マイクロソフトの執行副社長兼コンシューマー・チーフ・マーケティング・オフィサーのYusuf Mehdi氏によると、Copilot Proは特にクリエイター、研究者、プログラマーといったパワーユーザーに向けて設計されています。このサービスはPC、Mac、iPadのWord、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNoteなどで利用でき、最新の大規模言語モデルに優先的にアクセスできます。
AI画像作成とカスタムGPTの構築
サブスクリプションには、AI画像作成ツール「Designer」（以前のBing Image Creator）も含まれ、加入者は独自の「Copilot GPT Builder」を使用してカスタムCopilot GPTを構築できるようになります。
Microsoft 365のライセンス変更と無料Copilotサービスの拡張
Microsoft 365のライセンス要件が変更され、Office 365のE3およびE5サブスクリプションプランでも、より限定されたアプリケーションの利用が可能になります。これにより、さらに多くの顧客がMicrosoft 365の機能を利用できるようになり、使用範囲が拡大します。
また、無料のCopilotサービス、かつてのBing Chatも機能を拡張します。これにより、フィットネス、料理、旅行など特定のトピックに特化したCopilotバージョンが提供されます。
Copilotモバイルアプリの登場
アップル（AAPL）のモバイルプラットフォームに加えて、Copilotモバイルアプリも登場します。このアプリには、ウェブ版と同じ機能が含まれており、OpenAIのGPT-4大規模言語モデルやDall-E 3による画像作成機能へのアクセスが可能です。さらに、Microsoftアカウントを持つ人向けに、Microsoft 365モバイルアプリにCopilotが組み込まれる予定です。
まとめ
これらの動きは、マイクロソフトがAI技術の民主化とアクセシビリティを目指していることを示しています。Copilotの進化は、個人ユーザーから大企業に至るまで幅広い顧客層に影響を与え、テクノロジーの活用方法に新たな地平を開くものと期待されます。
マイクロソフトのこの一連の動きは、テクノロジー業界におけるイノベーションの兆しとして、注目に値します。今後の展開が楽しみです。
＊過去記事 マイクロソフト MSFT