配当王とは、少なくとも60年以上にわたって毎年配当を増やしている企業のことを指します。少なくとも25年間にわたり毎年配当金を増配している企業で構成するS&P 500配当貴族指数(SP50DIV)の中でも特にエリートとされる存在です。このエリート集団に入ることは、安定した成長と堅実な経営戦略の証とされています。長期にわたる配当の増加は、企業の強さと持続可能な成長の指標であり、投資家にとって魅力的なポイントです。
配当王
以下の15社は、60年以上にわたって年間配当金を引き上げている配当王と呼ばれる銘柄です。
会社名 | ティッカー | 連続増配年数 | 最近の株価(1月8日) | 配当利回り | 10年間の年間配当成長率 |
アメリカン・ステイツ・ウォーター | AWR | 69 | $77.96 | 2.2% | 7.8% |
ドーバー | DOV | 68 | 147.58 | 1.4 | 3.1 |
ノースウェスト・ナチュラル・ガス | NWN | 68 | 39.19 | 5.0 | 0.6 |
エマソン・エレクトリック | EMR | 67 | 94.62 | 2.2 | 2.0 |
ジェニュイン・パーツ | GPC | 67 | 137.2 | 2.8 | 5.7 |
パーカー・ハネフィン | PH | 67 | 457.46 | 1.3 | 12.6 |
プロクター・アンド・ギャンブル | PG | 67 | 149.3 | 2.5 | 4.6 |
スリーエム | MMM | 65 | 109.1 | 5.5 | 5.8 |
シンシナティ・ファイナンシャル | CINF | 63 | 106.51 | 2.8 | 13.5 |
ロウズ | LOW | 62 | 217.01 | 2.0 | 19.8 |
コカ・コーラ | KO | 61 | 60 | 3.1 | 5.1 |
コルゲート・パルモリーブ | CL | 61 | 80.82 | 2.4 | 3.5 |
ジョンソン&ジョンソン | JNJ | 61 | 161.63 | 2.9 | 6.1 |
ランカスター・コロニー | LANC | 61 | 165.83 | 2.2 | 7.4 |
配当王の横顔
- アメリカン・ステイツ・ウォーター (AWR): 69年連続で配当を増やしている公益企業。カリフォルニア州内の80のコミュニティに水を供給し、安定した配当と成長を提供する企業として知られています。
- プロクター・アンド・ギャンブル (PG)、コカ・コーラ (KO)、ジョンソン&ジョンソン (JNJ) などの企業は、1988年以来、配当再投資を含む年率12%から13%のリターンを達成しており、S&P500の平均を上回っています。
- ランカスター・コロニー (LANC): 食品業界においてリーダー的地位を築いており、1971年以来年率11%の売上高成長を記録しています。
配当王の魅力
配当王は、長期的な資産成長と収益の安定性を求める投資家にとって魅力的な選択肢です。安定した配当の支払いは、経済の変動に対する耐性を示し、投資家に安心感を提供します。
市場動向と今後の展望
2023年の市場では、多くの配当王企業が10%以下のトータル・リターンに止まりました。短期金利が上昇する中で、2%から3%の利回りが以前ほど魅力的でなくなった可能性があります。投資家は、低金利環境から変化する市場状況に対応し、投資ポートフォリオを調整する必要があるかもしれません。
まとめ
配当王は、長期的な投資戦略において重要な役割を果たしています。投資家は、これらの企業の安定した配当支払い履歴を評価しつつ、市場の変化に対応する柔軟性を持つことが重要です。安定した収益源を求める投資家にとって、配当王は魅力的な選択肢となっています。
*過去記事 配当株