プライム・ビデオの広告戦略がアマゾンをどう変える?

2024年は、アマゾン・ドットコム(AMZN)のビジネスにとって重要な年になることが予想されています。eコマースとクラウドコンピューティングに続く、同社の第三の柱として注目されているのが「広告事業」です。BofA証券のジャスティン・ポスト氏は、アマゾンの広告ビジネスが今後「堅調な成長」を遂げると予測しており、特にプライム・ビデオでの広告戦略がその鍵を握っています。

昨年の北米での広告売上は約320億ドルに達し、アマゾンに大きな貢献をしています。2024年には、プライム・ビデオユーザーが追加料金を払わない限り広告が表示される新しいモデルが導入される予定です。ネットフリックスの例を見ると、広告付きサブスクリプションの方が収益性が高いことがわかっています。

プライム・ビデオの加入者数が1億5000万人で、70%がCMなし番組への支払いを選択しないと仮定すると、この取り組みによる広告収入の増加額は約30億ドル、総収入の増加額は48億ドルになるとポスト氏は見積もっています。

また、広告収入は単なる売上の話ではありません。ポスト氏は、この事業の成長が、すでに2023年にうまく改善したマージンを助けるはずだと指摘しています。2023年の3.9%から2024年には4.8%へと北米のマージンが改善するとアナリストは予想していますが、プライム・ビデオ広告がマージンの成長に50ベーシスポイント寄与する可能性を考えると、コンセンサス予想は保守的だと同氏は考えています。

さらに、アマゾンはソーシャルメディア企業であるスナップ(SNAP)、メタ・プラットフォームズ(META)、ピンタレスト(PINS)との広告取引を進めており、これらがアマゾンの広告の効果を高め、商品総量を押し上げる可能性を秘めています。ポスト氏は、アマゾン株に対して「買い」の格付けと168ドルの目標株価を設定しています。

このように、アマゾンの広告事業は2024年に大きな転換点を迎え、同社のビジネスと株価に大きな影響を与える可能性があります。eコマースとクラウドコンピューティングに続く、新たな成長の柱として、その動向から目が離せません。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG