エヌビディアの影に隠れたダークホース:スーパーマイクロの魅力

エヌビディア(NVDA)は、2023年にAI投資の先駆けとして著しい成功を収め、株価は230%以上の上昇を記録しました。しかし、この高パフォーマンスの背後には、割高な株価評価という代償があります。多くの投資家がAI分野への投資を検討している中、スーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI、通称スーパーマイクロ)が注目されています。2023年には約290%の株価上昇を達成しながら、エヌビディアほどの高評価を受けていないのです。

スーパーマイクロ:エヌビディアの重要なパートナー

エヌビディアが2023年に成功した理由は、AIモデルの開発に必要な重いワークロードを処理するために使用されるクラス最高のGPU(グラフィック・プロセッシング・ユニット)にあります。しかし、GPUは1つ2つでは不十分で、スーパーコンピューターやデータセンターを構築する誰もが、このGPUを何百、何千と接続し、計算能力を高めています。

しかし、多くの企業はサーバーを構築するためにコンポーネントを組み合わせるのに必要な経験を持っていません。そこでスーパーマイクロの出番です。スーパーマイクロの高度に構成可能なサーバーは、顧客が必要なものを指定し、スーパーマイクロがそれを構築します。エンジニアリング・シミュレーション、創薬、生成AIトレーニング、ゲーム開発に特化したサーバーにより、顧客はニーズに合った製品を見つけることができます。

バリュエーションの視点:スーパーマイクロ vs エヌビディア

財務面では、スーパーマイクロとエヌビディアは大きく異なります。直近の四半期では、スーパーマイクロの売上は14%増、エヌビディアの売上は206%増という結果でした。また、スーパーマイクロの売上高の12ヵ月後の予測は約74億ドルで、長期的な目標は年間売上高200億ドルです。

スーパーマイクロ株のメリットの1つは、その割安なバリュエーションです。エヌビディアのバリュエーションは非常に高いですが、スーパーマイクロの株価は利益の26倍、将来利益の16倍でしかありません。S&P500が将来利益の約19倍で取引されていることを考えると、これは悪くないバリュエーションです。

アナリストの予想

アナリストがこの株についてどのように予想しているかを見てみると、カバーしているアナリスト10人の目標株価の平均は397ドルとなっており、アナリストの予想が的中した場合、12カ月で株価は約35%上昇することになります。2023年の上昇率に比べれば見劣りするものの、単年としては素晴らしいリターンです。

まとめ

AI市場において、エヌビディアはAIハードウェアのリーダーとしての地位を固めていますが、スーパーマイクロは類似のニーズに答えながらも、より手頃な価格で投資の機会を提供しています。AIブームの恩恵を受けながらも、割高な評価を受けていないスーパーマイクロは、多くの投資家にとって魅力的な選択肢になっていると言えそうです。

*過去記事はこちら  スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI

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