アップル(AAPL)株は12月13日に史上最高値を更新し、200ドルの大台に迫っています。四半期ごとの売上高が年間で低下しているにも関わらず、株価は上昇傾向にあります。この株価の上昇には3つの主要な理由があります。
iPhoneのプレミアム化とサービス売上の加速による構造的な総利益率拡大
シティのアナリスト、アティフ・マリク氏によれば、iPhoneのプレミアム化、サービス売上の加速、および独自シリコンの導入による利益が、株価の上昇を支えています。これらのトレンドは来年も続くと予想され、AIフォンやVision Proの採用がさらなる上昇要因となる可能性があります。
サービス部門の成長
アップルのハードウェアに関する議論が多い中、マリク氏は、サービス部門が成長の原動力であり、2024年にはさらに売上源として成長すると主張しています。Apple Care、iCloud、その他のライセンスサービスは、2025年度までにサービス収益の約45%を占め、総利益率の上昇を促進すると予想されています。
新興市場におけるiPhoneの需要
中国市場におけるファーウェイとの競合にも関わらず、インドなどの新興市場でのiPhoneの販売増加が期待されます。ウェドブッシュのアナリスト、ダン・アイブス氏によると、中国の消費者がファーウェイに移行する懸念にもかかわらず、iPhone 15の2023年度の生産計画は変更されていないとのことです。
中長期的な見通し
さらに、中長期的には、人工知能(AI)機能を搭載したスマートフォンや仮想現実(VR)ヘッドセットに関する需要があります。マリク氏は、AI機能を搭載したスマートフォンが、日常のタスクを簡素化し、処理能力とストレージ需要を高めることで、さらなるプレミアム化を促進する可能性があると述べています。
UBSのアナリスト、デイビッド・ヴォクト氏は、3,499ドルの価格帯のVision Proヘッドセットの第一世代は、2024年度に約14億ドルの売上を生み出し、2025年度には32億ドルに増加する可能性があると予測しています。
これらの要因を踏まえ、アップルの株価は今後も上昇傾向を維持すると考えられます。アナリストたちの中で意見は分かれていますが、アップルのイノベーションと市場での動向に注目が集まっています。
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