セールスフォース(CRM)の最新決算報告は、市場のアナリスト予想を大幅に上回るものでした。この結果を受け、11月29日のアフターマーケットで株価は9%近く上昇しています。
クラウドベースのカスタマー・リレーションシップ・マネジメント・ソフトウェアのプロバイダーである同社は、経済の不透明さにもかかわらず、顧客心理の改善の兆しを見せています。これは、特にIT支出の見通しに関して、投資家の期待に少なくとも小幅な後押しを与える可能性がある重要な指標です。
第3四半期決算の内容
第3四半期の売上高は前年同期比11%増の87億2000万ドルに達し、これは経営陣が予想していたレンジの上限であり、ウォール街のアナリストたちのコンセンサス予想である87億ドルを上回る数字です。
調整後の利益は1株当たり2.11ドルで、会社予想の2.05ドル〜2.06ドルを上回り、さらにコンセンサス予想も6セント上回りました。これは、市場の専門家が見積もった数値を超える強力なパフォーマンスを示しています。
今後の見通し
来期の売上高に関しては、セールスフォースは91億8000万ドル〜92億3000万ドル、非GAAPベースの利益は1株当たり2.25ドル〜2.26ドルと予想しています。これは、コンセンサス予想の売上高92億ドル、利益は1株当たり2.18ドルを再び上回る見通しです。
通期の売上高予想も347億5000万ドルから348億ドルに引き上げられ、調整後の利益は1株当たり8.04ドル〜8.06ドルから8.18ドル〜8.19ドルに上方修正されました。コンセンサス予想では、売上高は92億ドル、利益は1株当たり2.18ドルとされていました。
経営陣のコメント
セールスフォースのマイク・スペンサー副社長は、米州で「大型案件」に助けられて好調な四半期だったと述べ、これはアナリストたちが予想した市場動向と一致しています。AIに関しては、新しいデータ・クラウド・サービスの早期採用が確認されており、これは今後の売上成長源として重要なポイントになると指摘しています。
まとめ
最新の決算報告の内容は、セールスフォースがIT業界におけるリーダーとしての地位を維持し、さらに拡大していることを示しており、アナリスト予想を超えるパフォーマンスにより、市場における同社の影響力はますます強くなっています。