2023年、エヌビディア（NVDA）は株式市場で輝きを放っています。この半導体の巨人の株価は、233%という驚異的な上昇率で3倍以上に急騰し、時価総額は1兆ドルを大きく超える1兆2000億ドルに達しました。
エヌビディアの成長の秘密: AI市場の支配
エヌビディアの成長は、AI市場におけるその圧倒的な地位によるものです。特に、ChatGPTのような生成AIアプリケーションを支えるエヌビディアの半導体は、大規模な言語モデルの訓練に不可欠な要素として、昨年から需要が高まっています。
驚異の市場拡大
市場調査会社アライド・マーケット・リサーチによると、世界のAI半導体市場は昨年の150億ドルから、2032年には3,840億ドルにまで拡大する見込みです。これは今後10年間で年間平均成長率38%に相当します。エヌビディアがこの市場で80%以上のシェアを持つことを考えれば、株価の強さは今後も続くと予想できます。
H100とH200の強力な販売見込み
アナリストは、エヌビディアの2024会計年度（2024年1月決算）の売上が前年比87%増の500億ドルに達すると予想しています。さらに、今後2、3会計年度もこの驚くべき成長が続くと見込まれています。
アナリストは最近今年のエヌビディアに対する予想を大幅に引き上げています。例えば、同社の2025年度の売上高は、数カ月前には400億ドル弱と予想されていましたが、現在では倍増しています。
投資家は、エヌビディアのAI半導体の生産が急拡大する可能性があることから、アナリストのコンセンサス予想が今後数会計年度、より高くなると予想できます。報道によると、エヌビディアは主力製品であるAIグラフィック・プロセッシング・ユニット（GPU）H100の生産量を、今年の50万ユニットから2024年には150万ユニット〜200万ユニットの範囲に引き上げる可能性があるとのことです。
H100の価格は、その構成によって3万ドル〜7万ドルになります。最も安いベースラインでも、エヌビディアはこの半導体から今年150億ドルの売上を上げることができます。もしエヌビディアが来年、H100の生産量を予想される150万～200万ユニットまで引き上げることができれば、このプロセッサーからの売上は450億～600億ドルに達する可能性があります。
つまり、H100だけで、来年のエヌビディアの売上は、同社の今年度のトップラインの見込みを上回る可能性があるということです。さらに、エヌビディアはH200という新型半導体を発表したばかりですが、これは最新世代の広帯域メモリを大量に搭載するため、H100よりも強力になる予定です。同社はこの半導体をH100と併売する予定であり、来年はより強力なAI半導体のポートフォリオを持つことになり、市場シェアをより大きく獲得できる可能性があります。
2025年前にも時価総額2兆ドルへ?
このように売上が増える結果、エヌビディアのデータセンター事業は来年1000億ドルの売上を達成する可能性があります。これはアナリストの予想を大幅に上回るもので、2025年が到来する前にも時価総額2兆ドルを達成できるかもしれません。
投資家は大局を見るべき
現在、エヌビディアの株価は売上高の37倍、過去1年間の利益の119倍で取引されています。しかし、エヌビディアの成長見込みを考えると、その評価は正当化できます。エヌビディアのフォワード倍率は、同社が提供すると予想される健全な成長により、トレーリング倍率よりも大幅に低く、今後の成長が期待されています。
まとめ
2023年、エヌビディアは株式市場で注目の的となっています。AI市場の成長とエヌビディアの強固な市場シェアを踏まえれば、時価総額2兆ドルの達成は現実的な目標と言えます。投資家にとって、エヌビディアは今後も大きなチャンスを秘めた魅力的な銘柄です。
＊過去記事はこちら エヌビディアNVDA
この記事は情報提供を目的としており、投資アドバイスではありません。投資判断は自己責任で行ってください。