10月31日締め四半期決算を発表したズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ティッカー:ZM)。業績がアナリストの予想を上回ったことにより、11月21日のアフターマーケットで株価は高値で取引されています。投資家の注目を集めているのは、特に大口顧客からの売上の伸びと、個人ユーザーの解約率の減少です。これらの指標は、ウォール街の予想を超える業績を示しています。
四半期業績の詳細
- 売上高:最新四半期の売上高は11億3700万ドルで、前年同期比3.2%増加し、アナリストのコンセンサス予想の11億1900万ドルを上回りました。
- 調整後EPS:調整後の1株当たり利益は1.29ドルで、コンセンサス予想の1.08ドルを上回る結果となりました。
- GAAPベースEPS:一般に公正妥当と認められた会計基準では、1株当たり45セントでした。
主要セグメントの動向
- 企業向け売上:企業向け売上は6億6,060万ドルで、7.5%の増加を記録。
- 小規模顧客・個人向け売上:一方で、小規模顧客および個人からのオンライン売上は4億7,610万ドルで、2.4%減少しています。
顧客基盤の拡大
ズームは、12ヶ月累計で10万ドル以上の売上を計上した顧客数が前年同期比13.5%増加したことを報告しています。この数字は、同社の市場における強固な地位を反映しています。
財務状況の安定
同社の現金および有価証券は、当四半期で65億ドルに達しており、財務的に安定した状況を保っています。
今後の見通し
- 第4四半期の見通し:1月で終わる第4四半期の売上高予想は11.25億ドル〜11.30億ドル、非GAAPベースの利益は1株当たり1.13ドル〜1.15ドルと予想されています。ウォール街のコンセンサス予想では、売上高は11億2900万ドル、利益は1株当たり1.09ドルとされていました。
- 2024年1月会計年度の予想:売上高は45億600万ドル〜45億1100万ドル、調整後の利益は1株当たり4.93ドル〜4.95ドルと見込まれています。前回示されていた予想は、売上高44億8500万ドル〜44億9500万ドル、1株当たり利益4.63ドル〜4.67ドルでしたので、いずれも上方修正したことなります。
まとめ
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズは、四半期業績の好調さを背景に、投資家からの注目を集めています。特に、大口顧客の増加と個人ユーザーの解約率減少が、今後の成長の鍵となりそうです。同社の強固な財務基盤と、今後の業績予想の上方修正も、投資家にとっては好材料と言えます。