フィンテック業界の重要プレイヤーであるブロック(SQ)が、第3四半期の業績で市場の予想を大きく上回る結果を発表し、注目を集めています。その背後には、同社の決済プラットフォーム「スクエア」や「キャッシュ・アプリ」の堅調な成長があります。
第3四半期の業績ハイライト
ブロックは、第3四半期の調整後1株利益が55セント、売上高が56億ドルで、前年同期比24.4%増という業績を報告しました。これは、アナリストの予想(調整後利益47セント、売上高54億ドル)を大きく上回るものです。特に注目すべきは、売上総利益が前年同期比21%増の19億ドルに達している点です。
株価の動き
これらの好業績が発表されると、同社の株価は11月2日の時間外取引で一時19%以上も急上昇しました。しかし、今年に入ってからは30%近くも下落していたことを考慮すると、これからの動向が注目されます。
スクエアとキャッシュ・アプリの成長
ブロック社の「スクエア」のセラー事業は、売上総利益が前年比15%増の8億9900万ドルを記録。一方で、モバイルウォレット「キャッシュ・アプリ」も、売上総利益が27%増の9億8400万ドルと好調です。特にキャッシュ・アプリは、第3四半期中に9億ドルの短期融資を実行し、アクティブ顧客数は200万人に達しています。
今後の戦略と展望
ブロック社は、2024年の調整後Ebitdaの事前予想を24億ドルとし、市場の予想(19.4億ドル)を大きく上回る見通しを示しています。また、2026年には売上総利益成長が10%台半ば、調整後営業利益率が20%台半ばを達成するとの見解を示しています。さらに、10億ドルの自社株買いを発表し、株式報酬による希薄化の一部を相殺する計画も明らかにしています。
まとめ
ブロック社の第3四半期業績は、市場の期待を大きく上回る内容でした。今後もスクエアやキャッシュ・アプリの成長を牽引に、同社の株価や業績はどのように推移するのか、引き続き注目していきたいところです。
*過去記事はこちら ブロック SQ