糖尿病管理の先進技術を提供するデックスコム(DXCM)は、持続的グルコースモニタリングシステム(CGM)のトップメーカーとして知られています。しかし、ここ3ヶ月あまりデックスコムの株価は大きく下落しました。これは、オゼンピックなどの2型糖尿病治療薬の普及により、CGMの需要が減少するのではないかという市場の懸念によるものでした。
しかし、10月26日に発表されたデックスコムの第3四半期決算は、これらの懸念を払拭しました。売上高は前年同期比26%増の9億7,500万ドルを記録し、予想の9億4,000万ドルを上回りました。利益率は予想を上回るペースで拡大し、利益は0.50ドルで、予想の0.34ドルを上回りました。
驚くべきことに、デックスコムの幹部は、オゼンピックのようなGLP-1製剤の普及が、実際にはCGMデバイスの需要を増加させていると明らかにしました。医師は、この種の治療薬を使用する患者に対して、CGMをより速いペースで処方しており、これらのデバイスが治療を補完する製品として機能していることを示唆しています。
決算発表を受けて、デックスコムの株価は27日に10.11%高の89.29ドルと高騰しました。今年7月には株価は140ドル近くまで上昇していましたが、一時75ドルを割るところまで下落していました。この回復は、デックスコムのビジネスモデルと糖尿病治療市場の健全さを再確認するものであり、アナリストや投資家にとってポジティブなシグナルとなっています。
現在、全世界には5億人以上の糖尿病患者がいると言われていますが、CGMを利用しているのは約300万人に過ぎません。この数字のギャップから、CGMの普及が今後も続く可能性が高いことが示されています。
UBSのアナリスト、ダニエル・アンタルフィ氏は、「デックスコムは今後も売上成長を加速させ、さらなる飛躍が期待できる」と述べています。この言葉は、デックスコムの株が今後も注目されるべきであることを強調しています。
デックスコムの将来性とそのビジネスモデルは、糖尿病治療薬の普及が進む中で、CGM技術の重要性を強調しています。そして、デックスコムの第3四半期決算は、同社がこの急速に進化する市場で競争力を保持し、糖尿病患者にとって価値のある解決策を提供し続けることができることを示しています。
*過去記事はこちら「デックスコム DXCM」