売られ過ぎ?米国株5選、今後の見通しと投資のコツ

S&P500種株価指数は、7月下旬につけた年初来高値から約7%下落しました。米連邦準備制度理事会(FRB)が経済需要とインフレを抑えるため、短期金利の上昇を長く維持すると発言したことが、株価を押し下げる主な要因となっています。

しかし、現在の株価の水準は売られ過ぎであり、いくつかの優良銘柄が買いの時期を迎えているようだとして、米国の投資情報誌バロンズが高い利益率と強力なバランスシートを持つ5つの大企業を推奨しています。

アップル(AAPL)

アップルの株価は年初から約12%下がりましたが、それでもアナリストたちはポジティブな見方をしています。アップル株は、今後12ヶ月間の一株利益に対するアナリスト予想の約26倍の価格で取引されています。これはS&P500種株価指数の18倍を上回る数字ですが、今後数年間の利益の増加が期待されているため、株価の上昇が続くと見られています。

ファクトセットによれば、アナリストたちはアップルの売上が今後3年間で年間約8%増加し、2026年には4880億ドルになると予測しています。新しいiPhoneへの需要が高まっているため、数百万人のユーザーが近い将来アップグレードする可能性があります。また、数十億人ものiPhoneユーザーが存在するため、アップルのストリーミングや決済サービスを増えることも期待されています。

アップルのサービス部門は、ハードウェアよりも利益率が高いため、会社の利益率は今後数年間で上がると見込まれています。自社株の買い戻しの継続も予想されることから、1株あたりの利益も毎年、2桁の成長を記録するはずだと見られています。

スターバックス(SBUX)

スターバックスの株価は2023年の5月初旬につけた高値から20%下落しています。それでも、中国でのビジネスは拡大しており、消費者のコーヒー消費が増えているため、店舗数を増やしています。アメリカ市場はすでに成熟していると見られますが、スターバックスは注文アプリや新しいアイス飲料の導入で新規顧客を獲得し、ビジネスを拡大しています。

売上高は今後3年で毎年約10%成長し、約490億ドルに達すると見込まれています。賃金の上昇が緩やかになると、利益率も向上すると思われます。それに伴い、一株当たりの利益も今後3年間で毎年約17%成長すると予想されています。

株価に目を向けると、スターバックスの株価は今年初めに利益の30倍の価格で取引されていたものが、現在は約23倍で取引されています。こうした事実にもかかわらず、その成長は堅実であり、ビジネスの拡大が期待されています。

ネットフリックス(NFLX)

ネットフリックスの株価は7月下旬の高値から20%下落し、現在、利益の約26倍で取引されています。

同社は、毎年海外で数百万人の加入者を増やし、国内でも広告付きプランから収入を得ています。売上は毎年約11%増加し、2026年には465億ドルに達する可能性があります。同社が広告料や加入料を値下げすることなく競争を抑えることができれば、その間に利益率が上昇する可能性があります。その結果、今後3年間で1株当たり年間利益が約23%増加する可能性があります。

アマゾン・ドット・コム(AMZN)

アマゾンは、eコマース・プラットフォームを通じた広告売上を拡大し、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)事業を通じてクラウド売上を伸ばしているため、2026年の総売上高成長率は年率約12%の7,950億ドルになると予測されています。

AWSはアマゾンで最も急成長している事業であり、利益率も高いため、総営業利益率は上昇し、一株当たり利益は2026年まで毎年約41%成長する可能性があります。

JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM)

JPモルガンの株価は年初から約6%下がっていますが、まだしっかりとした価値があると言えます。利益の9.7倍で取引されており、現在の価格は魅力的かもしれません。2024年には利益が少し減るかもしれませんが、消費者金融と企業信用の事業が安定してくると、2025年には売上と利益が回復する見込みです。

ウォール街がJPモルガンの財務状況を「要塞のようなバランスシート」と評しているように、同社の財務は非常に健全です。そのため、2026年には配当が年8%増えて1株当たり5.20ドルになる可能性があります。これにより、株価の上昇と配当の両方から投資家にとって魅力的なリターンが期待できます。

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