ITコンサルティングおよびアウトソーシング企業であるアクセンチュア(ACN)の株価が9月28日の市場で大きく下落。終値は前日比4.33%安の300.77ドルとなりました。
第4四半期決算の概要
28日の市場が開く前に同社は第4四半期決算を発表。売上高159億9000万ドルで1株当たり利益は2.71ドルでした。アナリストのコンセンサス予想は、売上高160億7000万ドル、一株当たり利益2.65ドルとなっていました。前年同期の売上高は154億2000万ドルで1株当たり利益は2.60ドルでした。
また、同四半期の新規契約高は166億ドルで、前年同期比10%減少しています。
同社は2024年度の調整後利益を1株当たり11.97ドル〜12.32ドルとする予想を示しましたが、これはファクトセット調べのコンセンサス予想である1株当たり12.38ドルを下回っています。
アナリストの評価
決算発表を受け、エバコアISIのアナリスト、デビッド・トグート氏は目標株価を346ドルから333ドルに引き下げましたが、「アウトパフォーム」の格付けは維持しました。28日付けのリサーチノートで、「裁量支出の悪化が予約を軟化させ、FY24E売上成長への逆風を強めている」と評価しています。
ウィリアム・ブレアのアナリスト、マギー・ノーラン氏は目標株価を設定せずに「アウトパフォーム」のレーティングを維持しています。「新規の小口案件の需要は依然として弱く、主に戦略やコンサルティング、システム統合業務に影響を与えている。しかし、アクセンチュアが大規模な変革案件の需要を引き続き取り込んでいることは心強い」というのが同氏のコメントです。
アクセンチュアのジュリー・スウィート最高経営責任者(CEO)はニュースリリースで、過去6ヶ月で3億ドルの生成AIの予約があったことを明らかにし、今後AIを中心に置く旨を述べていますが、ウィリアム・ブレアのノーラン氏は、生成AIの売上に「感銘を受けた」とリサーチノートに書いています。