AIブームに乗ることが期待できる半導体銘柄としてエヌビディア(NVDA)に次ぐ企業として期待されているブロードコム(AVGO)ですが、決算発表明けとなる9月1日の市場で株価は下落しています。
8月31日に発表された決算発表の内容が業績がコンセンサスをわずかに上回っただけで、ガイダンスが既存の予測に沿ったものだったことに、投資家は失望して反応したようです。1日の株価は米国東部夏時間14時現在で約5%安となっています。
株価が下落したのは、エヌビディア (NVDA)の大幅増益で期待が高まっていたからかもしれません。しかし、ブロードコムの AI 関連の売上は、今年の約38億ドルから来年度は70億ドル以上に増加する見込みです。この成長ペースは、アナリストが株価を支持するのに十分なものです。
ドイツ銀行のアナリスト、ロス・セイモア氏は、「全体として、ブロードコムはソフトランディングに成功しており、循環的な回復力、AI における恒常的な成長機会、VMware からの潜在的な売上が組み合わさって魅力的な上昇をもたらすと引き続き考えている。」とそのリサーチノートの中で前向きな評価をしています。
同氏はブロードコムの目標株価を905ドルから950ドルに引き上げ、「買い」の格付けを維持しました。
キーバンクのジョン・ビン氏はさらに強気で、目標株価を940ドルから1000ドルに引き上げました。新しい目標株価は、VMware買収の完了見込みも加味し、2024年度予想利益の19倍という株価収益倍率に基づいています。
オッペンハイマーのリック・シェーファー氏は、「DC/クラウド、ネットワーキング、ワイヤレス、ソフトウェアの各フランチャイズに牽引されるブロードコムの持続的成長を評価する」とコメントし、目標株価を900ドルから990ドルに引き上げています。
ブロードコムは、AIの売上予測でエヌビディアに次ぐ米国第2位のチップ企業になるとして、好意的な評価が多く出ており、アナリストたちは最新の決算後、総じて支持を表明しています。