セールスフォース(CRM)は8月30日のマーケット終了後に第2四半期決算を発表しました。予想を上回る業績と見通しを発表したことが評価され、株価は30日のアフターマーケットで5.61%高の227.1ドルと急騰しています。
第2四半期の業績
7月31日で終了した第2四半期、セールスフォースの売上高は前年同期比11%増の86億ドルで、同社のガイダンス範囲である85.1億ドル〜85.3億ドルと、アナリストのコンセンサス予想である85.3億ドルの両方を上回りました。
調整後利益は1株当たり2.12ドルで、コンセンサス予想の1.90ドルを大きく上回りました。一般に公正妥当と認められた会計基準では1株当たり1.28ドルで、こちらもコンセンサス予想の78セントを上回っています。
この好業績の一因となったのは収益性の改善で、当四半期の非GAAPベースの営業利益率は31.6%と、前四半期の27.6%から上昇しています。
第3四半期の見込み
第3四半期については、売上高は87億ドル〜87億2000万ドル、利益は調整後で1株当たり2.05ドル〜2.06ドル、GAAPベースでは1.02ドル〜1.03ドルという見込みが示されました。
アナリストのコンセンサス予想では、売上高は86.7億ドル、調整後利益は1株当たり1.84ドルとされていました。
通期の見込み
2024年1月期については、売上高は347億ドル〜348億ドル、調整後利益は80億4,000万ドル〜80億6,000万ドル、1株当たり調整後利益8.04ドル〜8.06ドル、GAAPベースの利益は1株当たり3.50ドル〜3.52ドルとする見込みが新たに示されました。
同社の前回予想では、2024年度の売上高を345億ドル〜347億ドルと予想していました。アナリストの予想では、売上高は347億ドル、調整後の利益は1株当たり7.42ドルとされていました。
経営陣のコメント
セールスフォースのマーク・ベニオフ会長兼最高経営責任者(CEO)は、「セールスフォースがNo.1のAI CRMであると確認されることを我々は非常に渇望しており、この6ヶ月でそのために多くのことを組織的に行ってきた」と決算説明会で述べています。
エイミー・ウィーバー最高執行責任者(COO)はアナリストに対し、成長の主な原動力はミュールソフトの勢いであり、同社のプラットフォームの堅調な販売とサービス実績であると語っています。
同氏はまた、「これは、年間1,000万ドル以上を投資し、平均7つのクラウドを利用する450社以上の顧客によって証明されており、過去5年間で1,000万ドル以上の顧客数は3倍に、平均クラウド数は2倍近くに増加している」ともコメントしています。
まとめ
セールスフォースの第2四半期決算は、売上、利益、そして将来のガイダンスにおいても予想を上回る強い結果を示しています。