7月27日の市場終了後に第2四半期決算を発表した大手半導体メーカー、インテル(INTC)の株価がアフターマーケットで急上昇しました。株価は、通常セッションでは0.6%上昇の34.55ドルで取引を終えましたが、時間外取引ではさらに9%近くも上昇しました。
インテルが発表した第2四半期の純利益は14億8000万ドル、1株当たり35セントで、前年同期に比べて大幅に増加しました。前年同期は4億5400万ドル、1株当たり11セントの損失であったことを考慮すると、業績の改善は目覚ましいものがあります。
また、リストラ費用などを調整した後の純利益も、前年同期の28セントに対して13セントと、前年同期を下回る結果となりました。売上高は前年同期の153億2,000万ドルから129億5,000万ドルに減少しましたが、調整後の粗利益率は39.8%を記録しました。
さらに驚きなのは、インテルが、第2四半期の売上高を約115億ドル〜125億ドル、調整後の粗利益率を約33.2%として、1株当たり4セントの損失を予想していたにも関わらず、それを大きく上回るこのような結果を出したことです。これは、アナリストが予想した売上高121億2000万ドルで1株当たり4セントの損失と比べても、業績が大幅に上回ったということを意味します。
特に、インテルのPC部門の売上は68億ドル、データセンター部門の売上は40億ドルで、ファクトセットが調査した、それぞれのアナリストのコンセンサス予想60億8000万ドル、38億ドルと比べても、売上は予想を上回る結果となりました。
エドワード・ジョーンズのアナリスト、ローガン・パルク氏は、PC事業の予想外の成長がインテルの売上総利益率改善のほとんどを占めていると指摘しています。「クライアント・コンピューティングの成長の大きさと、PC市場が予想以上に早く回復していることは驚きだった」とパルク氏は述べています。
また、ファウンドリーサービスの売上は2億3200万ドルで、ウォール街は1億4920万ドルと予想していたため、ここでも予想を上回る結果となりました。
これらの結果を受けて、インテルは、第3四半期の売上高を約129億ドル〜139億ドル、調整後の粗利益率を約43%として、調整後の1株当たり利益を約20セントと予想しています。これはファクトセットが調査したアナリストの予想である、売上高132億2000万ドル、調整後の1株当たり利益16セントを上回る見通しです。
インテルの成長は、特にPCとデータセンター市場の早期回復に支えられ、業績の予想を大幅に上回りました。これからの業績も引き続き注目です。