AI(人工知能)を巡る競争が激化する中、マイクロソフト(MSFT)とグーグルの親会社であるアルファベット(GOOGL)は、それぞれクラウドインフラとAIインフラへの投資を増加させるとの決意を7月25日に行なった四半期決算の説明会において明らかにしました。これらの動向は、AIに使用される半導体市場をリードするエヌビディア(NVDA)にとって、明るい見通しを示しています。
マイクロソフトのエイミー・フッド最高財務責任者(CFO)は、「AIプラットフォームの需要を支えるため、クラウドインフラへの投資を加速する」と述べています。一方、アルファベットのルース・ポラットCFOも、AIの需要増加に対応するために、クラウドデータセンターへのインフラ投資を「高水準」で計画していることを明らかにしました。
ジェフリーズのアナリスト、マーク・リパシス氏は、これらの発言により、エヌビディアの将来の売上の見通しがさらに明るくなったと述べています。AIへの支出に関するこれらのコメントから、エヌビディアの予想は保守的であることがわかるとの見解を同氏は示しています。
エヌビディアはAIアプリケーションに使用される半導体の市場を主導しています。特に、AIがテキスト、画像、動画を取り込み、見つけたパターンを使ってコンテンツを作成する生成AIへの露出度が高い半導体は、OpenAIのChatGPTのようなチャットボットを支える技術で注目を集めています。
BofAグローバル・リサーチの報告によれば、エヌビディアはAI半導体市場の約75%を占めています。ただ、AIプロジェクトに適した半導体を搭載したクラウドサーバーは全体の10%に過ぎず、業界はまだAIインフラへの支出シフトの初期段階にあると述べています。
マイクロソフトとグーグルの最新の投資計画は、AIインフラへのシフトが本当に進行している証拠です。AIへの投資が急速に増えている今、AIに使用される半導体の市場リーダーであるエヌビディアには、これらの大手企業から寄せられるポジティブな信号は心強い材料です。こうした動向から、エヌビディアの見通しはさらに明るいものになると予想されます。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA