ショッピファイの新展開:大企業のEコマース市場を狙う

Eコマース・ソフトウェア・プロバイダーとしてのショッピファイ(SHOP)の将来性について、モフェット・ナサンソンのアナリスト、マイケル・モートン氏が新たな視点を提供。その株価評価を引き上げ、大規模な小売業者に対するサービス提供が同社の大きな成長機会になると述べています。

モートン氏は、ショッピファイの格付けを「マーケットパフォーム」から「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価を35ドルから76ドルに引き上げたと発表しました。同氏の強気派への転向は、ショッピファイが小規模販売業者だけでなく、大規模小売業者に対してもサービスを展開できる可能性を示唆しています。

上昇した株価とその背後にある成長機会

今年、ショッピファイの株価は90%以上上昇し、7月24日の終値は0.92%高の66.17ドルでした。これは、2024年に予想される1株当たりの売上高の約11倍、来年のコンセンサス利益予想の117倍で取引されています。しかし、その高いバリュエーションについて、モートン氏は新たな視点を提供しています。

同氏はレポートで、「ショッピファイが高い倍率で取引されている」という問題に触れ、「アップグレードはコンセンサス予想が現在見逃しているビジネスの変化への期待を意味する」と述べています。

ビジネスモデルの変化とその示唆

モートン氏は、ショッピファイが大企業の顧客からの支持を増加させることを予想し、そのシフトは既に初期の兆候が見られると述べています。特に、システムインテグレーターがショッピファイ、特に大口販売者向けのショッピファイプラスプラットフォームを「受け入れている」と述べ、企業向けビジネスが「初期段階にある」と主張しています。

同氏の分析によれば、2024年の商品総額、売上高、フリーキャッシュフローはストリートのコンセンサス予想を上回ると予想され、これはエンタープライズビジネスの成長が見込まれるためです。

ショッピファイと中小企業市場

ショッピファイは、中小企業向けEコマース・ソフトウェア市場をリードし、その加盟店は米国のEコマース市場の約10%を占めています。しかし、アマゾン(AMZN)、ターゲット(TGT)、ウォルマート(WMT)、ホームデポ(HD)など、ショッピファイの加盟店になる可能性の低い大企業を除けば、この数字はさらに高いとモートン氏は指摘します。

大手ブランドのショッピファイへの移行とその理由

他の大手ブランドは、「ショッピファイのエンジニアやアプリストアの開発者たちがショッピファイのサービスを継続的に改善するにつれて、Eコマースの革新に追いつくために必要な社内コストを正当化することが難しくなり、ショッピファイに移行する可能性がある」とモートン氏は主張しています。

予想される企業の加速とその根拠

ショッピファイの企業成長に関する彼の仮説はまだ決算に現れていないとモートン氏は認めていますが、それは報告された数字に現れる前の早期段階で変化を見極めようとしているからだとしています。

「個々のデータポイントだけでは、企業の変化を裏付けるには十分ではなく、それぞれの指標には不完全さがある。しかし、それらを総合すると圧倒的に説得力がある」と予測には根拠があることを同氏は強調しています。

*過去記事はこちら ショッピファイ SHOP

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