2023年上半期に大きく上昇した米国株式市場。特に目立ったのが、驚異的な179%の上昇を見せたエヌビディア(NVDA)に代表される銘柄です。ラッセル1000を構成する銘柄で上昇率が100%を超えたのは以下の13銘柄です。
- エヌビディア(NVDA):179%
- アップラビン(APP):143%
- パランティア・テクノロジーズ(PLTR):137%
- メタ・プラットフォームズ(META):134%
- ドラフトキングス(DKNG):131%
- ソテラ・ヘルス(SHC):128%
- カーニバル(CCL):113%
- ビルダー・ファーストソース(BLDR):110%
- テスラ(TSLA):109%
- ロイヤル・カリビアン・グループ(RCL):105%
- モンゴDB(MDB):105%
- コインベース・グローバル(COIN):105%
- スポティファイ・テクノロジー(SPOT):102%
これらの銘柄を保有していた投資家にとっては、半年で投資金が2倍になるという夢のような結果が現実となりました。そんな状況で頭を悩ませるのが、利益を確定すべきか、それともそのまま保有し続けるべきか、という問いです。
この問いに答えるために、経済誌バロンズは過去5年間で上半期に株価が2倍以上に跳ね上がった銘柄が下半期にどのようなパフォーマンスを見せたかを詳細に分析しました。
分析の結果、上半期に急騰した銘柄は、下半期においてさらに平均で32%の上昇を遂げていたことが明らかになりました。ただし、この結果はあくまでも5年間の平均で、年によっては異なる結果が出ていることも要注意です。
実際、2020年のデータを見ると特異な結果がありました。この年の上半期には7社の株価が2倍以上になり、下半期においてさらに平均して63%の上昇を遂げたのです。この2020年の異例の結果が5年間の平均を大きく上げていました。
2020年を除外すると、下半期の平均は2.3%下落するというデータになります。つまり、2020年のような特異な事例が再び起きない限りは、投資家は注意が必要だとデータは示しています。
利益確定か、ホールドか、それとも保有株の一部、例えば3分の1や半分を売却するのか。上半期に急騰した銘柄を保有する投資家は、これからの選択に頭を悩ませることになりそうです。