AMDの挑戦:エヌビディアとのAIチップ戦争の行方

人工知能(AI)の驚異的な進化により、投資家はAIテクノロジーと関連企業への関心を高めています。その中でも注目すべき企業が、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)です。AI革命を支える最前線の「ピックとシャベル」を提供するAMDがどのようにAI市場に取り組んでいるのか、そしてそれがなぜ投資家にとって魅力的なのかを探ります。

AMD vs エヌビディア:AIチップ市場の勢力図

先進的なAIツールが毎日のように誕生していますが、それを可能にする基盤技術を提供する企業が実際には大きな利益を得ています。現在はエヌビディアがAI半導体市場の95%を占めていますが、AMDもこの市場を放っておくつもりはありません。

AMDは最近、AIワークロードを加速するための新型GPU、MI300Xを発表しました。これは、OpenAIのような先端的なAIアプリケーション開発者に売り込むための重要な武器となると予想されています。AMDはまた、自社のチップを最適に活用するための専用ソフトウェアの開発にも力を入れています。

なぜAMDの成功は業界にとって重要か

エヌビディアの顧客の多くはAMDの成功を望んでいます。その理由は競争が、より低価格の製品を市場に提供することになる傾向があるからです。特にGPUの大口購入者である大手クラウドプロバイダーは、安価な製品の登場を強く望んでいます。

AMDが主要なクラウドプラットフォームとの契約を獲得すれば、そのインパクトは業界全体に影響を与えます。クラウド・コンピューティング・ネットワークの中でも最大手であるアマゾン(AMZN)が自社のクラウド部門向けにAMDの新型チップをテストしているとの報道があり、AMDとアマゾンの契約が成立すれば、これはAMDにとって大きなチャンスとなります。

AMDがエヌビディアに挑む独自の戦略

AMDは、クラウド利用者に対して自社の製品と他社製品を組み合わせることができる選択肢を提供しています。これは、自社のサーバー設計を好むアマゾンやその他のクラウドプロバイダーの意向と共鳴する可能性があります。

エヌビディアも購入者に同様の選択肢を提供していますが、エヌビディアのインフラとソフトウェア・ソリューションにほぼ全面的に依存した包括的なAIシステムであるDGX Cloudを推進しています。

AMDは、単にAI企業に留まらず、ソニーのプレイステーション5やマイクロソフトのXboxシリーズなどの主要なゲーム機のチップも提供しています。また、2022年のザイリンクス買収により、アダプティブ・コンピューティング市場のリーダーとなっています。

これら全てを考慮に入れると、AMDは投資家にとって非常に魅力的な選択肢となります。その未来志向の戦略と、AIと他の関連市場でのポジショニングが、今後の成長への期待を引き立てています。

*過去記事はこちら「AMD

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